しかし、今日の日本林業は、戦後植林した人工林が伐期齢に達しているものの、原木価格の長期低迷により、施業の手遅れ、路網整備と機械化の遅れなどで採算割れの不振に陥っています。
一方、国際諸情勢の変化で原木調達を外材から国産材に転換する動きや、木材をマテリアルからエネルギーまでトータルに利用し、地球温暖化防止・低炭素社会づくりへ貢献していくなど、国産材需要拡大の気運が高まりつつあります。
このような中、政府は、今後10年以内に国内林業の基盤づくりと需要拡大により木材自給率を50%以上とする「森林・林業再生プラン」を作成し、新成長戦略・国家戦略プロジェクトとして平成23年度(2011)より本格実施することとしています。
森林組合系統は、平成12年度(2000)から「森林組合活動21世紀ビジョン」をスタートし、平成18年度(2006)からの2ndステージ『環境と暮らしを支える森林・林業・山村再生運動』では、施業共同化、国産材安定供給、経営革新の各プロジェクトに取り組み、提案型集約化施業の推進等による間伐実行と国産材安定供給の促進、林業新規就業者の確保育成に一定の成果を上げてきたところです。
しかし、国際経済情勢により木材需要が安定しないこと、森林経営が持続できる立木価格となっていないことにより林家の山離れが深刻化し、境界確認が困難になりつつあること、森林施業プランナー・現場技術者が少ないこと、経営体制の一層の強化など多くの課題が山積しています。
森林組合系統は、こうした経過と反省を踏まえ、平成23年度(2011)から取り組む3rdステージ『国産材の利用拡大と森林・林業再生運動』を、政府の「森林・林業再生プラン」と歩調を合わせ推進し、山村地域社会の経営者として、21世紀を通じて持続できる地域森林管理システムづくりを目指します。
具体的には、JForest森林組合綱領の精神に則り、森林の多面的機能の持続的発揮、低炭素・低環境負荷型社会構築への貢献、林業・木材産業の発展による山村地域の活性化という基本目的の下、全国の森林組合のネットワークを活かし、10年後には民有林森林整備の7割以上、国産材供給量の5割以上を担うことを目標に、施業集約化と国産材安定供給体制づくりを最優先の課題として取り組んでまいります。
全国森林組合連合会
代表理事会長 林 正博