3.森林総合利用施設のホームページを企画してみよう


■ 企画は十分に練って具体的に ■

 それでは、実際に森林総合利用施設をPRするホ−ムペ−ジの開設を企画してみましょう。前ページまでの説明を頭において、@ホ−ムペ−ジ開設の目的、Aペ−ジ構成・機能、B運営体制と予算、の三点についてC十分に擦りあわせ、練り上げることが大切です。

@ホ−ムペ−ジ開設の目的

 インタ−ネット上にホ−ムペ−ジを開設するのは、雑誌や広報誌の発行、あるいはパンフレットを作成するのと似ています。つまり、まず、「何を知らせたいのか」「誰に知らせたいのか」「知ってもらった人に何をしてほしいのか」という目的をはっきりと決める必要があります。

 森林総合利用施設にあてはめれば、つぎのような目的設定ができます。

ホ−ムペ−ジ開設の目的(例)
・施設で定期的に開催している林業体験教室に都市部の親子により多く参加してもらいたい。
・インストラクタ−が常駐しいつでも森林教室が開催できるので、親子や中高生のグル−プでどんどん利用してほしい。
・村民が力を合わせて運営している山菜レストランや宿泊施設を有名観光地への行き帰りに利用してもらいたい。
・施設で里山フォ−ラムを開催するので、全国の里山を管理する自治体の担当者や森林ボランティア活動家に参加してもらいたい。
・インタ−ネット上に山村や森林について意見交換をするフォ−ラムを開設したい。
・施設や宿泊所の利用申込みをインタ−ネットを利用して受け付けたい。
・○○村にこんな施設があることを、とりあえず紹介しておきたい(消極例)。


 もちろん、これらを複合的に組み合わせて目的を設定することになるでしょう。

Aペ−ジ構成と機能・更新サイクル

 Q15の解説にそって、目的の実現に即したペ−ジ構成と機能・更新サイクルを決めます。ここで特に注意しておきたいことは、電子メ−ルを毎日見て回答を毎日出さなければならないとか、毎週必ず更新しなければいけない情報を掲載するとか、”ペ−ジ機能・更新サイクルが運営体制に見合っている”という点です。決して無理をせず、運営体制に見合った機能、更新サイクルを設定しましょう。

B運営体制と予算

 ホ−ムペ−ジの管理運営のために、専任の職員を設置したり、何百万円もの予算を確保することは現実問題として無理でしょう。だいたいは次の2つのケ−スではないでしょうか。

ケース1 ケース2
 町役場ですでにホ−ムペ−ジを開設・運営しており、その一角に紹介コ−ナ−を設けてもらう。  パソコンに精通した担当者がおり、あまり使用していない新しいパソコンが1台空いているのでそれを活用したい。あるいは、機器、設備一式すべて新規にそろえる。

 それぞれのケ−スで、実際に可能な人員と予算を、初回の立上げ時と、開設後の運営時に1ヵ月に○○日、○○円と設定します。

C擦りあわせて練り上げる

 前記@ABの大枠が決まったら、これらの擦りあわせを行い、具体的に、どういった体制で、いくらの予算で、どういう内容のホ−ムペ−ジを立ち上げ、どういう運営をしていくかを決定します。

 この段階では、実際にホ−ムペ−ジを開設、運営している経験者の意見を十分に聞くことが大切です。

ケース1 ケース2
 立ち上げ時は、掲載ホ−ムペ−ジの作成のみを○○万円で外部業者に作成を依頼し、毎週日曜日に開催している「親子の森林教室・山菜料理教室」のお知らせのみ月2回200字程度の原稿を渡して役場のホ−ムペ−ジ管理担当職員に更新してもらう。

 これ以上の職員を配置できないので、電子メ−ル受付けは行わないこととする。

 開設後の運営経費は、役場のホ−ムペ−ジ予算の中で吸収してもらうので不要である。
 立ち上げ時は、設備や電話回線,プロバイダ−契約に○○万円、掲載ホ−ムペ−ジは○○万円で外部業者にペ−ジ全体の作成を依頼する。

 開設後は、外部へ支払う経費は電話代・プロバイダ−利用料、電気代等1ヵ月○○万円程度、○○担当職員が1週間に半日、月曜または火曜日の午後の時間を使って掲載情報の更新を行う。
 電子メ−ルのチェックは、毎日4〜5時ごろ○○担当または○○係長が行い、必要に応じて返事を書くこととする。

 例示があまり良くなかったかもしれませんが、いずれにしても、特にペ−ジ機能と運営体制については、実行可能な範囲で、できるだけ具体的に決めておきましょう。



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