Q-2. パソコン通信とはどこが違うのですか?

A-2.  パソコン通信というのは、ある場所に設置されたホストコンピュータに多くの人が自分のコンピュータを接続をして情報の受発信を行うものです。つまり、パソコン通信というものは1個所のホストコンピュータに多くの人からの情報を集中させることによって、情報を蓄積し、それを必要とする人に対する利便をはかるものでした。一方、インターネットはパソコン通信のような1点集中型の情報系ではありません。世界中に広く分散していて、ネットワークで相互に接続された何百万台ものサーバーと呼ばれるコンピュータの中から、自分が必要とする情報を持っているサーバーに接続してその情報を引き出して利用するのが、インターネットです。これは、パソコン通信の集中型に対して、世界中に情報源が分散していることから、分散型の形態と言えます。

 また、パソコン通信では、電話回線などを通してホストに直接接続しなければならないため、電話料金がより高くなる遠隔地のコンピュータは、ユーザーにとって使いにくいものであるわけです。このため、パソコン通信は、その宿命として地域的な閉鎖性を持っていると言えます。これに対して、インターネットではインターネット接続業者(プロバイダ)の提供するインターネットの 入り口 まで電話をかければ、その先はインターネットの高速なネットワーク回線を利用することができ、何百キロ、何千キロ離れた場所のコンピュータに接続したとしても、それに要する通信費用はプロバイダまでの電話料金だけということになります。このようなことから、インターネットは距離・地域に縛られないネットワークだということが言えるわけです。

 世界中のコンピューターがつながっているインターネットは、それでひとつの社会のようでもあります。そこでは、様々な研究・サービス・試みが行われています。音楽ライブやテレビ中継が行われ、新聞や最新ニュースはリアルタイムで届けられます。安全な決済ができるようになってきましたので、オンラインショップが立ち並んでいて、なんでも買うことができます。ゲームセンターもあれば役所や銀行の窓口もあって、市区町村によっては住民票の請求ができたり、銀行の口座開設もできるところがあります。多くの人がパソコンを持つようになりましたし、テレビやゲーム機にさえインターネット接続機能が取り付けられていますので、今やインターネットは家庭にも浸透しはじめてきました。

 人々が必要な時に必要な情報を得ることに積極的になり、求める情報も人それぞれ多様化していると言われる近年、そのようなニーズに答えることのできるインターネットはとてもに大きな注目を集めるに至ったわけです。



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