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						<li><a href="./list3.html">事例：東海・北陸</a>&nbsp;&gt;&nbsp;</li>
						<li>森林組合による施業計画の長期化を目指した集約化</li>
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				<h2 class="title_h2 title_h2_shiryou">資料室</h2>
				<h3 class="title_h3 title_h3_shiryou_h22_report">森林組合は、全国各地で、森林づくりを進めている協同組合です。</h3>

				<h4>森林組合による施業計画の長期化を目指した集約化　−恵南森林組合（岐阜県恵那市）−</h4>
<h5>１　集約化事業の計画と実績</h5>
<h6>1.1　集約化の開始と経緯</h6>
<p class="indent1">恵南森林組合は、岐阜県の東南部に位置し、現在の恵那市内のうち旧岩村町、旧上矢作町、旧山岡町、旧明智町、旧串原村の旧町村ごとにあった5つの組合が、1999年に合併して設立された。この地域は東濃ヒノキの産地であり、地域の森林面積27,411haのうち、民有林が22,613haを占め、人工林の齢級構成割合（括弧内は全国平均）は、1〜3齢級1.2％（4.7％）、4〜7齢級23.0％（28.6％）、8〜11齢級57.1％（54.7％）、12齢級以上18.7％（11.9％）と、全国平均に比べると8齢級以上の森林の割合がやや高い。</p>
<p class="indent1">2010年9月現在では、組合員数3,115人で、森林技術者数は通年43名、臨時6名の計49名である。通年技術者43名の平均年齢は38.9歳であり、全国的な高齢化に対して相当な若返りが図られている。</p>
<p class="indent1">組合としての事業実績についてみると、2004年度の事業総収益、事業管理費、当期剰余金は3億675万円、7,638万円、マイナス4,431万円であったが、2009年度にはそれぞれ5億4,344万円、6,482万円、57万円となっている（本組合の事業年度は1月〜12月である）。その間に、間伐事業量は472haから731haに、民有林素材生産量は3,869m3から6,954m3に増加している。これらの数字から、その間に何らかの経営体質の改善が行われたことが類推できる。</p>
<p class="indent1">2004年度、2005年度と赤字が続いたことに対して、2006年度からIターンの経験を有する統括課長を中心として、事業量の増加や組織の再編に取り組んだ。その結果、先にみたように事業の改善が進んだ。かつては国有林や保安林整備などの事業単価の高い仕事を求めていたが、それに代わって集約化などの効率向上による収益の確保を新しい方針に掲げるようになった。また、作業班員の人たちにも内勤職員と同様に経営意識を持ってもらうために作業班体制が廃止され、第1から第5までの５つの森林課が新たに創設された。</p>
<p class="indent1">このような組合の経営改善活動、事業量の増加や事業地の集約化などが課題となるなかで、岐阜県による「健全で豊かな森林づくりプロジェクト（略称「森プロ」）」に、2007年度から組合は取り組み始めた。「森プロ」は、一言で言えば、林野庁による「新生産システム」事業を岐阜県がバックアップするために創設した事業である。それを事業費の面から支えているのが、林野庁による新生産システム関連の様々な事業であり、その一つとして2008年度から組合は本担い手モデル事業に着手することになった。</p>
<p class="indent1">岐阜県における新生産システムモデル地域は、岐阜県単独の「岐阜広域」と愛知・三重の両県も含む「中日本圏域」とがあるが、本組合は中日本圏域に属しており、2009年10月に三重県多気町に新設された西村木材店の新工場（生産能力8万m3）への安定供給が最終目標となる。なお、全国最大手の西北ベニヤグループが、2011年に中津川市で合板工場を操業することになっており、周辺地域においては合板用材供給のコスト削減が期待されている。</p>
<h6>1.2　集約化の計画と実績</h6>
<p class="indent1">「林業経営担い手モデル事業実施計画」によると、2008年度からの5ヵ年計画で、面積950ha、</p>
<div class="margin_b10 text_center"><p class="margin_b5">表１　集約化の年次計画</p><img src="./images/detail38_1.gif" alt="表１　集約化の年次計画"></div>
<p class="indent1">所有者数1,100人、蓄積量23万m3の森林について17,000m3の素材生産が計画されている。年次ごとにみると、1年目から3年目までは、それぞれ森林面積が180ha、素材生産量が3,000m3であり、4年目、5年目は面積がそれぞれ200ha、210haで、素材生産量はともに4,000m3である。森林所有者数は、1年目が360人、2年目〜3年目が各170人、4年目〜5年目が各200人となっている（表１）。</p>
<p class="indent1">それらの実績については、全森連「追跡調査一覧」と組合での聞き取り調査によると、面積は2008年度229ha、2009年度180ha、2010年度184ha（2010年6月現在）と、計画をやや上回っている。素材生産量はそれぞれの年度について、2,743m3、3,221m3、1,738m3（22年6月現在）となっている。</p>

<h5>２　集約化の特徴</h5>
<h6>2.1　対象地の特徴</h6>
<p class="indent1">東濃ヒノキ産地としてヒノキ林の面積、蓄積が大きく、先にみたように齢級も比較的高いものが多いが、間伐の必要な若齢林も多く存在している。また、生産森林組合有林や集落有林が多いため、長期施業受託を進めるのに適切な形で、山岡、串原、上矢作の3つの旧町村ごとに、まとまった森林面積の確保が図られた。</p>
<h6>2.2　森林現況調査と境界測量</h6>
<p class="indent1">GIS、GPS各1台、デジタルコンパス3台を導入して、2008年度に310haについて、デジタルコンパスなどを利用した測量によって位置情報を明確にし、GPSを活用して境界杭を確認し、森林現況調査については10ｍ×10ｍのプロット調査が実施された。2009年度、2010年度についても、同様な方法でそれらの事業が進められてきた。</p>
<p class="indent1">3つの集約化地区のうち、旧山岡町は地籍調査が完了していて、旧上矢作町は未着手であるのに対して、旧串原村では恵那市による地籍調査が2008年10月から始まり、1年前倒しで杭打ち作業が行われているため、杭打ち時に各所有者の境界が確認されている。</p>
<p class="indent1">組合では、管理課の職員4名を測量専属としているほか、地域の若い人などを臨時に雇用している。</p>
<h6>2.3　合意形成の手法</h6>
<p class="indent1">集約化協議会は、2008年の9月と12月に開催された。構成メンバーは、岐阜県恵那農林事務所の林業普及指導員1名、恵南地区森林整備推進委員5名、各地区森林所有者代表3名、恵南森林組合4名からなる。2009年度、2010年度には集約化協議会は開催されなかったが、恵那市林材業振興協議会が開催され、森林組合長のほか生産森林組合長、財産区代表者などが出席した。</p>
<p class="indent1">地区座談会は、森林組合事務所や地区の公民館などで、2008年度5回、2009年度3回、2010年度3回開催された。そこでは、森林組合は集約化と一体的に進めている施業計画契約期間の5年から20年への長期化を関係者に呼びかけている。</p>
<p class="indent1">戸別訪問は、集約化区域について森林所有者に対する働きかけや同意の手段として、効果を発揮している。その手法は、『平成20年度成果報告書』によると、杭打ち作業が完了すると、境界測量や森林現況調査が行われ、つぎに組合は調査データに現況写真を貼り付けて、恵南地域施業体系図をつづった個人ファイルとして森林所有者に配布し、森林所有者との信頼関係を勝ち取るとともに、組合の顧客管理に活用している。その際に、戸別訪問などによって、集約化区域ごとの施業方法について所有者からの同意を得るという手法である。また、地区の間伐推進員や組合職員による戸別訪問で、集約化に関する働きかけも行われている。</p>
<h6>2.4　長期施業受託</h6>
<p class="indent1">森林施業計画の契約期間を5年から20年に延長する組合の提案に対して、2008年度の時点で3,100人の組合員のうち6割の人が契約した。その後、増えたところもあり、旧上矢作町の場合には8割の人が契約している。</p>
<p class="indent1">このような施業計画の長期化は、安定的な施業受託の確保によって、2006年度から始まった経営改善活動に資するだけでなく、集約化の下での施業の進展と素材生産事業の前進の契機となることが期待される。</p>

<h5>３　素材の生産と販売</h5>
<h6>3.1　素材生産</h6>
<p class="indent1">組合の素材生産量は、2007年4,919m3、2008年6,313m3、2009年7,445m3、2010年（9月まで）6,818m3と順調に増加してきた。これを民有林だけについてみると、4,234m3、5,331m3、6,903m3、6,818m3（9月まで）となり、全体以上の増加基調にあるといえる。</p>
<p class="indent1">集約化事業のなかでの素材生産実績は、すでにみたように、2008年度2,743m3、2009年度3,221m3、2010年度（6月まで）1,738m3と推移している。</p>
<p class="indent1">旧串原村の集約化事業地を含む現場では、作業システムを従来の最大4人セットから最大3人セットへ効率化する計画が2009年度にたてられた。そこでは、作業路開設が伴う路網系システムについては、従来はチェンソー→スイングヤーダ→プロセッサ→クローラダンプ→グラップル付トラックという体系であったが、チェンソー→ウインチ付グラップル→プロセッサ→グラップル付トラックという体系に変えようということである。</p>
<p class="indent1">それらの現場のうち、集約化事業地（串原2号）についての2009年度の素材生産に関する実績をみると、3人セットは導入されたが、完全に新しいシステムが導入されたわけでなく、チェンソー→グラップル→プロセッサ→グラップル→トラックという体系になっている。その結果、素材生産性は3.58m3／人・日にとどまり、素材生産費の計画と実績は間伐ではそれぞれ8,100円／m3、10,500円／m3、帯状皆伐ではそれぞれ7,500円／m3、15,000円／m3と、間伐はともかくとして帯状皆伐については目標達成には程遠い結果となった。しかし、今後のさらなる試行錯誤のなかから、生産性についても目標が達成されることが望まれる。</p>
<h6>3.2　素材の販売</h6>
<p class="indent1">組合全体の素材の販売先は、2009年度の場合、岐阜県森林組合連合会が材積で45％、金額で35％であるのに対して、愛知県小牧市にあるN林業小牧市場の問屋会員業者に材積で55％、金額で65％である。材積と金額との関係から分かるように、ヒノキ材の産地であることから良質な木材は市売市場に出荷されるものと思われる。</p>
<p class="indent1">それらのうち、集約化事業によって生産された素材は、岐阜県森林組合連合会の運営する岐阜木材ネットワークセンターへ一括して販売されている。そして、物流としては、恵那市にある同連合会東濃支所林産物共販所の土場を中間土場として、三重県多気町に新設された西村木材店多気工場へ直送されている。</p>

<h5>４　成果と課題</h5>
<h6>4.1　成果</h6>
<p class="indent1 margin_b5">第1に、森林組合合併後の経営危機に対して本組合は組織改革を行ってきたが、本事業を含めた「森プロ」関連の諸事業が組合における事業量の確保や生産性向上の精神に対して、大きな影響を与えてきた。</p>
<p class="indent1 margin_b5">第2に、本事業と一体になって、森林所有者の施業受託を5年間から20年間へと長期化することが進められてきた。それによって、６割以上の組合員がそれを受け入れることによって、組合事業の安定化に資するとともに、素材生産事業の計画化や効率化にもつながることになる。</p>
<p class="indent1 margin_b5">第3に、一部は恵那市の地籍調査と連携して、本事業による境界明確化や森林現況調査が進められ、集約化の基礎が一定程度構築された。</p>
<p class="indent1 margin_b5">第4に、このような集約化の一定の進展によって、組合による間伐については2009年度実績では間伐材販売収入の12％を森林所有者に還元することが可能となった。</p>
<p class="indent1 margin_b10">第5に、本事業による測量関係の作業のために、専業の組合職員4名のほか、緊急雇用対策として地域の若者や組合のOBなど約20名が雇用の機会を得た。</p>
<h6>4.2　課題</h6>
<p class="indent1 margin_b5">第1に、素材生産過程については、2008年にグラップル付トラックを導入し、2009年からはタワーヤーダを高山森林組合から借用するなど、高性能機械化を進めるとともに、本事業をはじめとする「森プロ」関連の諸事業によって作業システムの改善を進めているが、その数字上の成果は今のところ十分ではない。組織改革の精神と一体となって、今後において素材生産の生産性に関する取り組みが進展することが期待される。</p>
<p class="indent1 margin_b5">第2に、境界明確化や現況調査は上述したように成果を挙げはじめているが、そのための経費が本組合の場合には111,000円／ha（岐阜県の各森林組合の平均は75,000円／ha）かかる上、半額補助であるために組合経営にとっては一定の負担になっている。組合による経費削減のための点検などの努力が問われるとともに、行政的な配慮も考慮されるべきであろう。</p>
<p class="indent1 margin_b5">第3に、今後の木材供給を予測するために、森林資源量を把握する技術が組合には欠けており、そのような技術を身につけることが組合内部で検討されている。</p>
<p class="indent1 margin_b10">第4に、以上のことから推測できるように、本組合は色々と不十分な点を抱えてはいるが、組織改革を進めてきたエネルギーで今後も改善に努めることを、周囲の人たちが信頼し、長期的な視点から支援していくことが望まれる。</p>

<p class="margin_b5">参考文献</p>
<p class="margin_b10">都築伸行・佐々木太郎「恵南森林組合」全国森林組合連合会『平成20年度林業経営担い手モデル事業成果報告書』2009年、9〜16頁</p>

<p class="text_right">（三井昭二）</p>


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