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						<li><a href="./list7.html">事例：九州</a>&nbsp;&gt;&nbsp;</li>
						<li>民間企業社有林を中核とした周辺所有者の集約化</li>
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				<h2 class="title_h2 title_h2_shiryou">資料室</h2>
				<h3 class="title_h3 title_h3_shiryou_h22_report">森林組合は、全国各地で、森林づくりを進めている協同組合です。</h3>

				<h4>民間企業社有林を中核とした周辺所有者の集約化　−株式会社島津興業（鹿児島県鹿児島市）−</h4>
<h5>1　実施主体とねらい</h5>
<p class="indent1">株式会社島津興業は、旧薩摩藩主島津家の財産管理会社的な性格を持ち、鹿児島市内で観光施設等を経営すると共に、明治期より金山経営で得た利益で山林を購入して林業経営に取り組んできた。現在、山林部門は林業部として鹿児島市内に事業所を置いており、吉野山林（鹿児島市吉野町）、内之浦山林（鹿児島県内之浦町）、春山山林（鹿児島市春山町）等、県内4箇所に約2000haの山林経営している。施業は社有林管理が主目的であり、基本的に間伐生産である。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><img src="./images/detail2_1.gif" alt="図1　島津興業組織図"><br>図1　島津興業組織図</div>
<div class="margin_b10 text_center"><p class="margin_b5">表1　島津興業社有林一覧</p><img src="./images/detail2_2.gif" alt="表1　島津興業社有林一覧"></div>
<p class="indent1">林業経営担い手モデル事業で対象としたのは、鹿児島市内の林業部事業所に隣接する吉野山林（931ha）であり、このうち人工林は642haとなっている。齢級構成7-11齢級が58.42％、人工林率80％に達しており、樹種はスギ2：1ヒノキの割合である。吉野山林については、基本的に自社現場作業班による直営作業で管理しており、５名の職員が従事している。広大な社有林の周囲には、零細な所有林が多数存在しており、周辺所有者を巻き込んで作業路網整備や一体的な生産を実施することを目的とした。</p>

<h5>2　集約化事業の計画と実績</h5>
<h6>2.1 集約化の開始と経緯</h6>
<p class="indent1">島津興業林業部では自社有林管理が業務の中心であったが、2005年頃に社有林管理業務に従事してきたOBから所有林の管理委託の話が持ち込まれた。社有林の隣接地でもあり、自社有林の施業計画に組み込んで一体的な施業を計画していたところ、林業経営担い手モデル事業に応募する機会があり、周辺所有者と一体となった施業を目指した取り組みを開始した。2006年度に協議会を４回実施、座談会や戸別訪問により所有者の集約化の取り組みを続けた。また、本モデル事業によりGPS装備を導入して、効率的な森林情報管理業務のシステム構築にも取り組んだ。</p>
<h6>2.2 集約化面積と所有者数</h6>
<p class="indent1">社有林430haを中心に、周辺森林所有者150名（平均所有面積0.6ha）の所有林と一体となった集約化施業を目的とした。</p>
<h6>2.3　集約化の実績</h6>
<p class="indent1">社有林を除く集約実績であるが、平成１８年度は23ha、35名の所有者と長期施業受委託契約を締結した。その後の集約化の実績は下記表の通りである。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><p class="margin_b5">表2　集約化実績</p><img src="./images/detail2_3.gif" alt="表2　集約化実績"></div>
<p class="indent1">当初計画には届かない実績となっているが、社有林と林道との間の所有者を一体となった計画が可能になるなど、施業に当たって実質的な成果は上げている。この期間に、高性能林業機械を導入しており、素材生産量も2005年度の約1400立米から2009年度には約5800立米に拡大している。</p>

<h5>3　集約化の特徴</h5>
<h6>3.1　対象地の特徴</h6>
<p class="indent1">鹿児島市吉野地域は、島津興業の社有林以外は零細な所有が多く、路網も整備されていない。木材生産も社有林がほとんどで個人所有者の経営意欲は低い地域である。所有者は地区外に居住する者も多い。居住地の比率は、概ねであるが吉野地区2割、旧吉田町内3割、鹿児島市内3割、県外2割と広範にわたっており、この所有者居住地の広域性が当初計画通りに集約化作業が進行しなかった要因でもあろう。</p>
<h6>3.2　森林現況調査と境界測量</h6>
<p class="indent1">森林所有者ごとに20m*20mのプロット調査を実施した。樹種ごとに材積の計算と林相判定、雑木の繁茂状況を調査した。本事業で導入したGPS測量機器を活用して、森林組合の空白地帯の不明瞭な林分を確定させて、戸別訪問に活用した。なお、導入したGPS機器は精度が高すぎて衛星を捉えきれない場合があり、レーザー距離計・デジタルコンパスを活用することで境界確認業務をこなしている。これらで得た森林情報を元に、社有林と一体となった経営計画を立てながら、効果的な所有者への働きかけを目指した。</p>
<h6>3.3　合意形成手法</h6>
<p class="indent1">2006年度は、指導林家、公民館長、森林組合、市、県、林業試験場、新生産システム運営協議会、島津興業をメンバーとする協議会を4回開催した。また、資料郵送や戸別訪問の後、座談会を開催した。座談会では県職員や間伐推進員の協力を得ており、民間企業という立場での事業推進を円滑に進める原動力となった。2008年以降は、座談会は1回、協議会1回開催しており、戸別訪問を中心に展開している。</p>
<p class="indent1">はじめは個人に説明してから座談会を開催したが、同じ質問が出たりする。迂遠ではあるが、何度も説明する努力が必要とのことである。また、民間企業が集約化に訪問すると所有者に警戒される面があり、本モデル事業により行政が協力してくれることで事業の信頼性が高まった。集約化対象の所有者とは長期施業受委託契約を締結しているが、細かい施業内容については随時所有者に説明して承諾を得ている。</p>

<h5>4　素材の生産と販売</h5>
<p class="indent1">社有林周辺の小規模所有地の集約を進めているが、一筆あたりの面積が小さく、高性能林業機械を導入した低コスト生産には至っていない。社有林内は作業路網が整備されており生産性を試験しているが、ハーベスターを導入した施業体系では、伐倒・造材・搬出の工程で、4.1立米/人日となった。さらなる生産性向上のためにはオペレーターの技能習熟が課題となっている。</p>
<p class="indent1">2009年度の事業体の素材生産量約5800立米のうち、協定販売は約3800立米、残りの約2000立米が協定外工場への直送となっている。市場を通した販売はしていない。</p>
<p class="indent1">2006年度のモデル議場開始時には、県内の製材工場と素材供給協定を結び、曲がり材も含めた供給体制の構築を計画していたが、市況変化もあり中止された。現在は、スギ直材は南薩木材加工センター（南九州市）、ヒノキは菱刈木材工業（大口市）、曲がり材はオガコ用途として南栄（熊本県八代市）等に出荷している。事業体全体の素材生産量は年々増加している。</p>

<h5>5　成果と課題</h5>
<p class="indent1">本事例は、広大な社有林での施業を中心とした周辺所有者の集約が特色であるが、成果としては社有林内の施業地の入口の所有者との関係強化が挙げられる。以前は立木買いや土地購入により道を通していたが、戸別訪問や座談会で事前に話し合いを持つことにより一体的な施業が可能になった。一方で、周辺所有者は規模が小さく、路網整備や高性能機械による施業には抵抗感も強い。現状では、集約化による規模拡大・低コストと言うよりは、社有林での施業の補完という面が強い。民間企業による集約事業には困難も多く、所有者の利害を公的に調整する仕組み（農地整備の手法等）も検討して欲しいとのことであった。</p>
<p class="indent1">集約化は地道に続けているが、社有林と周辺所有者林で一体的に施業できている箇所は数カ所にとどまっている。長期施業受委託契約を締結しても、実際に作業路網を整備して高性能林業機械を導入した生産性の高い施業を実施するには、周辺所有者の一筆あたりの面積が狭小であり、所有者の理解を得るのは難しい。所有者に対しては、見積書を提示しており、例えばモデルとした日吉町森林組合よりは項目を整理して簡略化したり、色分けをしてわかりやすくする等の工夫をして合意形成に努めている。集約化実績数は予定よりは少なくなっているが、事業体としては、森林所有者への説明、交渉方法が確立できたことが大きい。民間企業に対する行政、指導林家等の指導体制も従来よりは整備されており、GPS機器等の導入により現地調査・見積書作成の技術力が向上した。</p>
<p class="indent1">生産・流通については、社有林内における施業では生産性の向上も見られるが、前述のように周辺所有者の施業地では劇的な変化はない。また、県内製材工場とは曲がり材も含めて協定販売するはずだったが、市況の変化で中断してしまった。このため、搬出間伐で収支が黒字となる見積もりを作ることが困難になっている。長く手入れをしてない山なので、曲がり材が出せないとなると、切り捨て中心になってしまうとのことである。一方で、施業受委託契約を結んだ所有者からの評判はよく、実感として森林整備は進んでいる。作業後にお金を戻した所有者には喜んでもらえており、施業に対する関心の高まりは感じている。一方で、山を手放したいという所有者が増えているのも事実であり、座談会や戸別訪問の働きかけをどのように継続させるか、効果的な方策について検討する必要がある。</p>
<p class="indent1">現状では零細所有者の所有林に道路を入れて列状間伐などを実施するのは難しい面があり、長期施業受委託契約を結んでも自由に施行できるわけではなく、個別に同意を取り付ける必要がある。集約地も虫食いになっているが、道路近くの条件の良い所有者は自分で管理していると言う実情もある。この辺りも含めて、民間企業としては、例えば素材生産量が倍になっても売り上げが倍にならないという現状では規模拡大も難しく、利益を生み出す集約施業の方策について検討していきたいとのことである。</p>
<div class="margin_b20 text_center"><img class="margin_b5" src="./images/detail2_4.gif" alt="図2　島津興業の成果と課題"><br>図2　島津興業の成果と課題<p class="text_right margin_0">（奧山洋一郎）</p></div>

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