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						<li><a href="./list7.html">事例：九州</a>&nbsp;&gt;&nbsp;</li>
						<li>森林組合と林研グループの分業・協業による集約化</li>
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				<h2 class="title_h2 title_h2_shiryou">資料室</h2>
				<h3 class="title_h3 title_h3_shiryou_h22_report">森林組合は、全国各地で、森林づくりを進めている協同組合です。</h3>

				<h4>森林組合と林研グループの分業・協業による集約化　−菊池森林組合（熊本県菊池市）−</h4>
<h5>1　実施主体と取り組みの特徴</h5>
<p class="indent1">菊池森林組合の管内である熊本県菊池市，合志市，菊池郡大津町，菊陽町は熊本市の北東に位置し，地域の南西部から中央部は熊本平野の北東端に，北東部は阿蘇外輪山山麓部にかかる。この北東山麓部を除くと近郊農村地帯といってよく，山麓部にかかる菊池市でも総世帯数1万6,508戸のうち林家数は677戸（4％）に過ぎず林野率も55％と高くはない。しかし，山麓部を中心に一定の人工林があり人工林蓄積は森林蓄積の87％を占める<sup>1)</sup>。</p>
<p class="indent1">菊池森林組合は，組合員数1,829名，役員数21名（常勤なし），職員数17名，森林整備班員数71名を擁し，地域の民有林面積1万8,000haの66％をカバーする。1977年に菊池市，旭志村，大津・菊陽各組合の合併により設立された。認定事業体，中核森林組合であり，加工場と共販所を有する。平成19年度の事業総収益4億6,000万円，事業純利益1億5,000万円の，ともに約6割が森林整備部門による。林産事業量1万2,000ｍ3，販売事業取扱量1万3,000ｍ3と，いわゆる林業地ではないにも関わらず一定の実績がある。しかし，林産事業では公有林事業が過半を占め組合員事業の拡大が課題であった<sup>2)</sup>。</p>
<p class="indent1">そのため間伐推進と事業量確保を目的に，独自に組合員への施業提案による団地化，施業集約化に取り組むこととした。この菊池森林組合の取り組みの特徴は，施業提案立案，提案書作成から森林所有者への説明・合意取得という手間と時間のかかる過程を組合と林研グループ（以下，林研Ｇ）との分業・協業により，同一地域内に居住する林研Ｇ員と森林所有者との日常的な信頼関係を活用して効率的に行った点にある。</p>

<h5>2　共同実施に至る経緯と旭志林研Ｇ</h5>
<h6>2.1　経緯</h6>
<p class="indent1">本取り組みでは県の地域担当部局がコーディネート役として重要な役割を果たしている。菊池森林組合には団地共同施業計画，森林整備地域活動支援交付金による団地が12団地，独自設定による団地が2団地あった。2006年度に設定した独自設定2団地は，それぞれ50haの市町村有林，10haの私有林を中核林地としており，また，団地化・施業集約化の専任担当者を置く余裕もなかったため，小･零細規模所有者の林地を団地化し施業を取りまとめるための効率的な手法が課題であった。他方，菊池郡市管内4林研グループ（以下，林研Ｇ）のひとつである龍門林研Ｇでは2006年度に「吸収源対策森林施業推進活動緊急支援事業」（林野庁。以下，「吸収源対策事業」）により，森林所有者への戸別訪問を含む間伐推進活動を行ったが，思うように実績が上がらなかった。そのため2007年度に同事業を実施した旭志林研Ｇではより実効性のある方法を模索していた<sup>3)</sup>。そこで同年7月，熊本県菊池地域振興局林務課の助言により組合と林研Ｇとで共同実施することとし，さらに地籍情報を持つ菊池市にも参画を呼びかけこの4者が協力して取り組むこととなった。</p>
<h6>2.2　旭志林研Ｇ</h6>
<p class="indent1">2007年時点で菊池郡市管内には龍門林研Ｇ（菊池市，会員48名），水源林研Ｇ（菊池市，同8名），旭志林研Ｇ（旧旭志村，同9名），大津林研Ｇ（大津町，同12名）の4つの林研Ｇがあり，これらの連携を図る組織として菊池地区林業研究グループ連絡協議会がある。4林研Ｇでは旭志林研Ｇが最も後発である。旭志地区は農業が主であったが農閑期などに植林をする者も多かった。龍門，水源，大津の先発3林研Ｇ，とくに龍門林研Ｇの活動に触発され旭志地区でもそのような活動を行おうと設立された。活動の目的は林業生産，とくに間伐，枝打ちなどの保育管理，シイタケ生産に関する知識，技術の習得，普及であり，具体的活動として，@森林組合林研Ｇ担当，県振興局林務課，菊池市役所林務担当者などが出席する例会の開催，A地域のイベントでの木工教室の開催や先進地研修，B地域森林の健全な育成のために森林所有者に対する間伐推進活動，C森林林業教室の開催など森林の重要性のＰＲ活動などを行っている。</p>
<p class="indent1">構成員には農林（畜）複合経営が多く，農業（水稲）以外を主業とする者は，畜産業2名，椎茸栽培専業1名，林業1名で，恒常的勤務を主業とする者はいない。平均年齢は57歳（最年長65歳，最年少43歳。2008年時点），居住地は全員，菊池市旭志地区（旧旭志村）である。山林の所有規模は最大約30ha，最小約5ha，平均10ha弱である。40年生前後のスギ人工林が主体であるが，シイタケ栽培を行う者にはクヌギ人工林もある。</p>
<h5>3　取り組みの経過</h5>
<h6>3.1　団地化，集約化対象</h6>
<p class="indent1">2007年10月から団地化対象林分の検討を始め，@部分的に作業道開設の承認が得られておらず，承認が得られ作業道が貫通すれば齢級が比較的高いため有利な搬出間伐が期待できる，A集落，市道にも近く波及効果が期待できる，B比較的平坦地であるなどの理由で菊池市内Ｙ地区に設定した（Ｙ集約施業団地。旧旭志村内）。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><p class="margin_b5"><span class="red">表1</span>　Ｙ施業団地の概要（計画時）</p><img src="./images/detail11_1.gif" alt="表1　Ｙ施業団地の概要（計画時）"></div>
<p class="indent1"><span class="red">表1</span>が計画時のＹ施業団地の概要である。在村者中心の所有構造であるが，総面積が11.7haと大きくないにも関わらず，森林所有者数は41名，筆数は61筆と多い。共有分を除いた森林所有者1名当たりの団地内平均所有面積は0.25haときわめて零細である。在村所有者の主業は農畜兼業が多く，他は恒常的勤務である。林研Ｇ員は２名であった。総じて林業生産活動は不活発である。林相は，スギを主とするが，一部にヒノキ，広葉樹が混じる。針葉樹人工林の主要林齢は40〜50年生である。</p>

<h6>3.2　実行形態</h6>
<p class="indent1">まず，菊池森林組合が要間伐林分を森林簿から抽出し団地界を設定した。選定理由は先に述べた通りである。次に，2007年12月に組合，旭志林研Ｇ，菊池市担当課，県振興局林務課の4者で現地を視察し，1筆ごとに林内状況と搬出間伐，切捨間伐の別などの作業内容を確認した。そして，菊池市の協力を得て組合が森林所有者情報(住所氏名，電話番号，森林地番，樹種，面積，搬出・切捨て区分)を整理した。</p>
<p class="indent1">2008年1月，森林所有者情報に基づき旭志林研Ｇ員が森林所有者を戸別訪問し，間伐団地設定の説明と団地への参加の意向調査を行った（第1回戸別訪問）。この結果を踏まえ組合では林分調査を1筆ごとに行い平均直径，平均樹高などを把握，組合担当者1名が施業提案書(見積書)を作成した。そしてこの提案書と関連資料を携え，組合担当者と林研Ｇ員が再び戸別訪問を行い，施業実行の合意を取得した（第2回戸別訪問）。</p>
<p class="indent1">第1回目の戸別訪問は，3名1組の林研G員3班が対象森林所有者の居住集落を3地区に分け。3日間で行われている(2008年1月。3地区の対象森林所有者数は各々17名，8名，6名)。戸別訪問としたのは説明会より効率的との判断からである。当該地区を知悉し森林所有者とも常時接している林研Ｇ会員を班長とした。事業の必要性と利点の説明，団地への参加の同意取得までが目的である。事前の約束なしで19時以降の訪問であった。また，第2回戸別訪問は，施業提案書の提示と施業実施の合意取得を目的に同年6月に実施されている。提案書を作成した組合担当者1名と各地区の林研Ｇ員2名が1組となり，組合担当者が提案書を説明，同意を取得する。やはり事前の連絡なしで19時30分以降の訪問であった。期間はやはり3日間である<sup>4)</sup>。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><p class="margin_b5"><span class="red">表2</span>　各段階での同意取得率</p><img src="./images/detail11_2.gif" alt="表2　各段階での同意取得率"></div>
<p class="indent1"><span class="red">表2</span>は，計画時，現地視察後，第1回個別訪問後，第2回個別訪問後の各段階での実団地面積，筆数，関連森林所有者と，最終的な同意取得率を示したものである。同意取得率は8割前後と，他組合などの団地化・施業集約化の取り組みに遜色ない結果である<sup>5)</sup>。</p>
<p class="indent1">間伐生産は，伐倒・玉切りはチェンソー，搬出・積込はグラップル，運搬にフォワーダを用い2008年12月に完了している。この際，緑の雇用担い手対策事業の森林施業効率化研修制度を利用し，生産材322ｍ3は共販所に出荷した。</p>
<h6>3.3　2年目以降の展開</h6>
<p class="indent1">菊池森林組合では，2008年度以降も基本的にこの枠組みで年1団地ずつ施業集約化に取り組んでいる。2008年度は団地面積13.24ha，森林所有者数24名で，2010年末時点で間伐生産実行中である。見積書作成のためのデータ収集も行い，結果は2009年度設定団地から利用する予定である。2009年度団地は面積15.09ha，森林所有者数20名で，林分調査中である。2010年度団地は団地区域を設定した段階である。</p>
<p class="indent1">2007年度施業団地では森林施業計画は未樹立，長期施業受委託契約も交わしていなかった。まずは施業の同意取得を目標としたためである。2008年度以降は10年の長期受委託契約を結び森林施業計画にも反映している。締結率はほぼ100％である。また，2年目以降の間伐は造林補助事業による。</p>

<h5>4　菊池森林組合による取り組みの評価</h5>
<p class="indent1">合意取得には森林所有者と実施主体間の信頼関係が重要である。本取り組みでは林研Ｇ員と森林所有者との日常的な関係を有効に活用していた。また，県行政機関が関係団体が有機的に機能するようコーディネートしていた。これらは取り組みが順調であった重要な要因である。さらに，敬遠されがちな小･零細林地の団地化に取り組んだ点も評価できる。</p>
<p class="indent1">森林組合による団地化・施業集約化は川下への原木の大量・安定的供給という観点から語られる場合が多いが，事業量確保と森林所有者の伐採収入の確保，間伐による適切な森林管理の推進が基本にあってのことである。小･零細かつ分散的林地所有はわが国の私有林所有構造の特徴であり，そこでの取組は施業集約化推進上，避けて通れないハードルでもある。本取り組みは団地面積も素材生産量も大きくはない。しかし，本来，森林組合が行うべき地道な取り組みとして評価できる。</p>

<p class="margin_0 indent-1"><sup>1)</sup> 「2005年世界農林業センサス」による。</p>
<p class="margin_0 indent-1"><sup>2)</sup> 組合員数，役職員数，森林整備班員数は，熊本県農林水産部団体支援総室『平成20事業年度熊本県森林組合の統計』，熊本県，2009年による。他は菊池森林組合『第31回通常総代会議案』，菊池森林組合，2008年による。</p>
<p class="margin_0 indent-1"><sup>3)</sup> 「吸収源対策事業」は後述する菊池林研連が事業主体となる形での導入である。</p>
<p class="margin_0 indent-1"><sup>4)</sup> 不在村者には在村者への戸別訪問時に提示した資料（提案書，同意書等）を郵送（返信用封書付）している。また，在村者で訪問時不在の場合は，後日，林研Ｇ員，あるいは森林組合担当者が再訪した。</p>
<p class="margin_b10 indent-1"><sup>5)</sup> 計画時と現地視察時の差は，無立木地やクヌギ林であるなどの森林簿情報と現況との相違，しいたけほだ場としての利用，ホタルの生息地であったなどの理由で，この段階での差が大きかった。現地視察時と第1回個別訪問時の差は，所有者自ら施業を行うことを希望したもの3名（1名は後に施業集約化に参加），所有者の住所不明2名（後，1名判明），第1回と第2回戸別訪問では，手取金額の不足，間伐の必要なし，見積書と施業内容への不満各1名ずつであった。</p>

<p class="text_right">（山田茂樹）</p>


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