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						<li><a href="./list7.html">事例：九州</a>&nbsp;&gt;&nbsp;</li>
						<li>森林組合による組合員所有林の集約化</li>
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				<h2 class="title_h2 title_h2_shiryou">資料室</h2>
				<h3 class="title_h3 title_h3_shiryou_h22_report">森林組合は、全国各地で、森林づくりを進めている協同組合です。</h3>

				<h4>森林組合による組合員所有林の集約化　−阿蘇森林組合（熊本県阿蘇市）−</h4>
<h5>1　実施主体と取り組みの特徴</h5>
<p class="indent1">阿蘇森林組合は，熊本県阿蘇市，阿蘇郡高森町，南小国町，産山村，西原村，南阿蘇村山都町蘇陽地区（旧蘇陽町。以下，蘇陽地区）を管内とする広域合併組合である。2010年度時点で本所（阿蘇市）のほか6支所（阿蘇，高森，南小国，蘇陽，南部，西原）があり，主要施設として1事業所（東部），2共販所（高森，南小国），2加工施設（蘇陽加工所，久木野加工場）を持つ。2009年度末の正組合員数は6,054名，役員19名（常勤理事組合長<sup>1）</sup>，職員数47名，森林整備班員数8名である。管内民有林6万3,693haの8割を管理対象とし，林産事業実績は約7万ｍ3近くと熊本県下で頭抜けた規模がある。また，認定事業体，中核森林組合でもある1）。しかし，2000年代半ばから林産事業量は頭打ちで，林産事業の実行を担当する地域の一人親方グループも高齢化が進行しつつあった。そのため間伐推進，事業量確保，高性能林業機械を用いた素材生産体系の検討を目的に，2007年度に本事業を導入することとした。</p>
<p class="indent1">阿蘇森林組合での本事業導入の特徴は，2007〜2009年度までの3ヵ年連続で導入したこと<sup>2）</sup>，熊本県下はもちろん全国的にみても大きな林産事業量を持つ組合での導入であること，(協)くまもと製材という大型国産材工場と協定を結び，県下の森林組合が原木安定供給の要として位置づけられた中で導入であることなどである。</p>

<h5>2　集約化事業の計画と実績</h5>
<h6>2.1　集約化地域の特徴と集約化計画</h6>
<p class="indent1">阿蘇森林組合では，管内市町村のうち林業生産が盛んである蘇陽地区，高森町，南小国町で本事業を導入し，本所担当者の統括の下，蘇陽，高森，南小国各支所が事業実施を担当している。</p>
<p class="indent1"><span class="red">表1</span>は各支所での集約化年次計画である。初めての事業導入となる蘇陽支所（2007年度事業）では，対象地域の森林は収穫期（40〜50年生）を迎え間伐が少なくとも1回はなされている林分が多かったものの，森林所有者1人当たり面積は1haと狭小で人数も多かった。そのため森林所有者の合意取得に予想以上の手間と時間がかかったという。この反省から2回目の高森支所（2008年度事業）ではかなりまとまった林分を所有する森林所有者が多い地区を対象としている（平均所有規模5ha）。また，高森支所（2009年度事業）でも，比較的高齢級（46年生以上）である程度まとまった林地をもつ森林所有者が主体となる地区が選定されている（平均所有規模3ha）。</p>
<p class="indent1">いずれの支所でも24ｃｍ上，3ｍ造材で矢高3ｃｍ以内という条件であった(協)くまもと製材への納材にある程度対応可能な林分のある地区が選定され，(協)くまもと製材への納入が意識されている。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><p class="margin_b5"><span class="red">表1</span>　阿蘇森林組合での集約化年次計画</p><img src="./images/detail10_1.gif" alt="表1　阿蘇森林組合での集約化年次計画"></div>

<h6>2.2　集約化の特徴と手順</h6>
<p class="indent1">阿蘇森林組合での団地形成と集約化については，初回の蘇陽支所で採られた手法が基本的に高森，南小国両支所でも踏襲され，手法自体はオーソドックスなものである。しかし，高森支所での事業導入時には森林所有者ごとに5ヵ年間の経営計画を森林組合が作成し提示している。以下では，この経営計画の提示も含めて阿蘇森林組合の集約化の手順を示す。</p>
<h6>　2.2.1　事業運営協議会の開催</h6>
<p class="indent1">事業実施に当たり，行政担当者として熊本県本庁，地域振興局，高森町，アドヴァイザーとして試験研究機関，熊本県森連（以下，県森連），阿蘇森林組合関係者を構成員とする事業運営協議会を設置し，事業開始時と終了時に開催している。森林組合関係者は事業実施地区の担当理事，同監事および団地が地区の組合総代代表である。また，組合執行部からは参事が参加する。協議会では組合から担当係長，支所担当者が出席し，第1回では事業運営協議会規約の承認，会長，副会長の選任，事業導入の経緯と事業内容の説明が，第2回では事業進捗状況，主要結果，次年度以降の取組方針の説明がなされる。</p>
<h6>　2.2.2　森林現況調査と境界測量</h6>
<p class="indent1">集約化対象地区では経営計画策定のための基礎資料を得るために標準地調査または毎木調査と，付随して造林・保育のための調査を行っている。標準地調査では20ｍ×20ｍのプロットを１ha当り2か所取る。また，林相区分が必要な場合には現地把握と路網密度調査のためＧＰＳ測量を行う。そのため本事業でＧＩＳ，ＧＰＳなどを整備している。</p>
<h6>　2.2.3　経営計画の作成と森林所有者への提示</h6>
<p class="indent1">高森支所で作成・提示した経営計画は，林分の成熟化が進み利用間伐が十分期待できるため計画内容の中心は間伐計画である。3.2に示した調査結果報告とそれに基づく5ヵ年の計画提案である計画様式1と，これらの1筆ごとに表形式に整理した計画様式2があるが，図1に計画様式1を示す。当該森林所有者の団地内森林についての調査結果を整理し，併せて間伐計画の有無，予定年度など計画の大要が簡潔に付記される。また，森林現況写真が貼附される。計画内容には前回の間伐時期や経営計画による間伐が実施された後の状況なども触れてられている。内容や形式をより分かりやすくする必要はあるが，施業の必要性，施業の効果や今後の方向性などを森林所有者が理解するための工夫がみられる。また，別紙として見積書が作成され，施業促進の際に一緒に提示される。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><img src="./images/detail10_2.gif" alt="図1　計画様式1（高森支所事業）資料：阿蘇森林組合高森支所資料"></div>

<h6>2.3　森林所有者の合意取得手順</h6>
<h6>　2.3.1　地域座談会の開催</h6>
<p class="indent1">事業運営協議会開催後，集約化対象地区で地域座談会を開催している。内容は，本事業の説明の他は従来から開催している座談会と同様に間伐補助に関する説明などであり，事前に対象者に回覧した文書の内容もこの2点であった。当日は，団地設定，施業集約化の必要性などを配付資料を用いて説明し，現況調査結果を各自に配布することも伝えている。出席者からは総論では異論なかったが，本事業により収入が得られるのかという質問があった。基本的に平日開催であり出席率は低かった。</p>
<h6>　2.3.2　戸別訪問と長期施業受委託契約</h6>
<p class="indent1">座談会実施後，支所担当者が出席者，欠席者ともに戸別訪問を行うが，この際，長期施業受委託契約の締結も図る。座談会で戸別訪問する旨，情報提供するほか，日常的に集約化対象者に出会ったとき，あるいは間伐竣工検査のときなど，機会を捉え訪問する旨，伝える。本事業により新規に長期受委託契約を結んだ森林所有者はかなりあり，例えば高森支所の場合だと表2のようになっている。全体でも既締結者と合わせると集約化対象地区の面積比で7〜8割の森林所有者が同契約を締結しているようである。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><p class="margin_b5 red">表2　高森支所事業での長期受委託契約の締結状況</p><img src="./images/detail10_3.gif" alt="表2　高森支所事業での長期受委託契約の締結状況"></div>

<h5>3　素材生産と協定先への納材実績</h5>
<p class="indent1">阿蘇組合の林産事業の担い手である一人親方等の高齢化，減少に対応するための素材生産システム改良を主な目的とした高性能林業機械を利用したシステムの可能性を検討した実証試験結果については本組合の事業報告所を参照されたい<sup>3）</sup>。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><img src="./images/detail10_4.gif" alt="図2　阿蘇森林組合からの(協)くまもと製材への納材量　資料：阿蘇森林組合資料により作成"></div>
<p class="indent1">さて，阿蘇森林組合から(協)くまもと製材への直納量の推移を共販別に示したのが<span class="red">図2</span>である。2007年11月以降の納入量は2万1,000ｍ3を越える。うち，高森共販所分が７割強を占める。ほとんどが高森支所管内からの生産材であり同支所が直納体制確立に重要な位置を占めていることが分かる。この納材量のうちどれくらいが本事業によるのかが重要であるが，本事業によるものも含め生産素材は一旦，各共販所に搬入され，<span class="red">図2</span>はこれらの合計である。もちろん，(協)くまもと製材納入分は競りにはかけられず各共販所から直納される。したがって，本事業による納入量を正確に把握することは難しい。しかし，中心となっていた高森支所担当者は素材生産と直納については心配なしとのことであった。</p>

<h5>4　取り組みの成果と評価</h5>
<p class="indent1">以上，阿蘇森林組合による3ヵ年に渡る本事業についてみた。阿蘇森林組合では，まず，初年度の事業導入の効果として，@森林所有者情報の更新と整理，AＧＩＳを活用した森林所有者情報，森林情報の整理と管理体制の整備，B森林の現況把握，C地域に適した素材生産システムの検討などをまず挙げている。しかし，これらは団地化や施業集約化に取り組む前提条件であり，実際に取り組む前に一定の整備がなされていることが望まれる事項である。これらが本事業の主要な成果あるとするならば，施策意図とは2歩も3歩もずれがあることになる。本組合は3ヵ年度に渡り事業を導入した唯一の事業体であるが，2回目，3回目の事業導入の結果，次のような成果があったとされる。Dある程度集約化された形での林産事業の実行，E協定先である（協）くまもと製材への販売が明確に意識され，協定価格として一定の価格が維持されるようになった，Fその結果，森林所有者に一定の価格を明示できるようになり，伐採の合意を得やすくなったなどである。</p>
<p class="indent1">本事業は，単に一定面積の森林を団地化し施業の合意を取得するに止まらず，実際に素材を生産し協定先に納入する，あるいは素材生産システムをより適切に組み替えるための実証試験結果を，実質的には「強い林業・木材産業づくり交付金」により反映できる枠組みとなっている。いささか欲張りすぎたきらいなしとは言えないにしても，5ヵ年という実施期間で達成するとするならば，それほど無理であるとばかりは言えまい。阿蘇森林組合については，協定先の大規模国産材工場への納入がより強く意識され，森林所有者の同意取得に際して有利な点があるということが森林組合担当者に理解されるようになったことが，もっとも大きな導入効果であろう。</p>

<p class="margin_0"><sup>1)</sup> 熊本県農林水産部団体支援総室『平成20事業年度熊本県森林組合の統計』，熊本県，2009年による。2009年5月までは東部共販が存在した。</p>
<p class="margin_0"><sup>2)</sup> 本事業を3ヵ年連続，あるいは3回に渡り導入したのは阿蘇森林組合のみである。</p>
<p class="margin_b10"><sup>3)</sup> 『林業経営担い手モデル事業阿蘇森林組合（実証試験）報告書』各年度版，阿蘇森林組合，2007，2008，2009年。</p>

<p class="text_right">（山田茂樹）</p>


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