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						<li><a href="./list7.html">事例：九州</a>&nbsp;&gt;&nbsp;</li>
						<li>大規模所有を中心とした施業集約化と周辺所有者への拡大</li>
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				<h2 class="title_h2 title_h2_shiryou">資料室</h2>
				<h3 class="title_h3 title_h3_shiryou_h22_report">森林組合は、全国各地で、森林づくりを進めている協同組合です。</h3>

				<h4>大規模所有を中心とした施業集約化と周辺所有者への拡大　−北薩森林組合（鹿児島いずみ森林組合）（鹿児島県出水市）−</h4>
<h5>1　実施主体とねらい</h5>
<p class="indent1">林業経営担い手モデル事業の実施主体である鹿児島いずみ森林組合は、2008年7月に北薩地区4組合（薩摩東部、薩摩西部、長島町、鹿児島いずみ）の合併により、北薩森林組合となった。北薩森林組合は、阿久根市、出水市、薩摩川内市、長島町、さつま町を管内として、組合員所有森林面積が4万9144ha、組合員数1万5116人の県内有数の広域組合である。本稿において対象とする旧鹿児島いずみ森林組の業務は出水支所が担当している。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><img src="./images/detail1_1.gif" alt="図1 北薩森林組合組織図"><br>図1 北薩森林組合組織図</div>
<p class="indent1">旧鹿児島いずみ森林組合は、阿久根市・出水市を管内としており、地域内の森林面積は2万9108ha、民有林面積は1万8907ha、人工林率は66.6%となっている。組合は、共販場・丸棒加工場を運営しており、森林造成事業から販売まで一貫した事業に取り組んでいる。林業経営担い手モデル事業では、管内で比較的大規模な所有者が多い地区で、中核となる大規模所有者と周辺の中小規模所有者の集約化と流通モデルの変革を企図した。対象地は、鹿児島県内でも林業への投資が活発な地区であり、県内外の企業所有林も多く、また県下で一番古い共販場があったこともある。一方で、集落が共有林を分割した極零細の個人所有林も多く存在しており、効率的な作業システムの構築のためにも施業集約化のモデル構築が必要となっている。</p>

<h5>2　集約化事業の計画と実績</h5>
<h6>2.1 集約化の開始と経緯</h6>
<p class="indent1">旧鹿児島いずみ森林組合では、管内でも比較的大規模な所有者が多く長期施業受託契約の締結も進んでいた大川内地域をモデル地区として、林業経営担い手モデル事業を実施した。本モデル事業の実施を機に、森林情報の管理体制整備を進めて、所有者への施業提案を実施した。また座談会の開催等により小規模所有者への働き掛けを強化することで、地区を一体的に考えた素材生産、森林整備の体制構築を目的とした。対象地域は、狭小な施業地が多い鹿児島県の中でもまとまった面積の確保が可能な地域である。これまでも間伐推進員、市担当職員、県の普及員の協力により、年一箇所程度の集約化、作業路網作設に取り組んできたが、本モデル事業により面的な広がりを持った施業の実現を目指した。2006年度よりGIS導入、地籍調査を進めており、2006年10月、2007年3月に集約化に関わる協議会を開催した。また、地区ごとに座談会を開催して、森林施業計画から実質を伴った施業委託契約への移行を進めてきた。</p>
<h6>2.2 集約化面積と所有者数</h6>
<p class="indent1">集約化面積は、2006年度時点で691ha,長期施業受委託契約者数は149名であった。2010年度までに集約施業地を周辺に拡大し、2011年度には754ha、155名の集約化を目標としている。</p>
<h6>2.3　集約化の実績</h6>
<p class="indent1">平成22年度時点の実績であるが、集約化面積は1056.12ha、契約者数は185名となっている。本組合では、大面積所有の所有者を中核とした集約のため、事業初年度で相当の面積の集約化を実施しており、平成22年度時点で当初計画を上回る実績を達成している。一方、素材の流通体制であるが、鹿児島県森林組合連合会の原木流通情報センターが製材工場との間の直送体制を構築することになっていたが、需要者側の都合もあり体勢づくりは進んでいない。素材出荷は組合共販場を経由が中心であり、当初企図していた直送体制は構築できていない。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><p class="margin_b5">表1　北薩森林組合　集約化の計画と実績</p><img src="./images/detail1_2.gif" alt="表1　北薩森林組合　集約化の計画と実績"></div>

<h5>3　集約化の特徴</h5>
<h6>3.1　対象地の特徴</h6>
<p class="indent1">モデル事業の対象とした地域は、出水支所管内のうちでも、比較的大規模の所有者が多い地域である。100ha以上の所有者も存在しており、県内外の企業所有林も複数存在している零細所有の多い本県としては山林への投資が活発だった地域といえる。また、施業計画樹立への取り組みが早くから行われていた地域でもあり、作業路網作設もある程度進んでいた。そのため、人工林率は66.6％と比較的高めである。本地域における集約化への取り組みの特徴は、大面積所有林を中核に周辺の小面積所有林を集約していく点にある。本地域の特性とも言えるが、現存している基準を有効に活用した極めて実現可能性の高い手法であり、事実として集約化面積については当初計画を達成している。</p>
<div class="margin_b10 text_center"><p class="margin_b5">表2　所有面積ごとの所有者数</p><img src="./images/detail1_3.gif" alt="表2　所有面積ごとの所有者数"><p class="text_right margin_0">北薩森林組合業務資料より</p></div>
<h6>3.2　森林現況調査と境界測量</h6>
<p class="indent1">2006年度より、森林組合にGISを導入して、同時に地籍調査も進めてきた。所有者の不明確な地点については、地元の事情を把握している住民の協力を得ながら、空白を埋める努力をしている。また、市役所との協議により地籍図の利用の許可を得ており、森林簿、航空写真、森林計画図、地籍図を関連させた森林情報の統合的な運用を進めている。ただし、市役所の対応は市ごとに異なり、森林管理の一体性を考える上で課題となっている。なお、GIS導入に当たっては、県内の先進的な取り組みを実施している森林組合（曽於地区森林組合）に赴き、システム運用についての研修を行った。</p>
<h6>3.3　合意形成手法</h6>
<p class="indent1">集約化に向けた運営協議会を結成した。構成メンバーは、鹿児島県新生産システム運営協議会、県職員、市職員、森林整備公社、緑資源機構鹿児島事務所、県森林組合連合会、森林組合職員であり、2006年12月、2007年3月の2回にわたって実施。また、森林組合の声かけにより対象地の所有者との地域座談会を、2006年12月、2007年3月の2回実施した。この他、地域の実情に詳しい住民の協力を得ながら、戸別の訪問を実施してきた。特に、地域座談会の試みは、近年は途絶えていたので、所有者の意識向上、森林経営の理解促進に効果的であった。大面積所有者と中小規模の所有者では施業に対する要求も異なる。合意形成作業の中で、効率的な作業路の作説や高性能林業機械運用による生産性の向上により、間伐目的の小規模所有者にも利益を還元できるあり方を提案してきた。</p>

<h5>4　素材の生産と販売</h5>
<p class="indent1">集約化による施業方式転換の試験として、2006年にモデル地域内で定性間伐と列状間伐による生産性比較試験を実施した。その結果は、定性間伐は生産性1.95立米/人日・生産コスト10309円/立米、列状間伐は2.61立米/人日・生産コスト8318円/立米となり、作業効率が改善されることがわかった。伐出コストの削減により、森林所有者への還元を強化して集約化事業の魅力を向上させ、団地規模を拡大させる予定である。</p>
<p class="indent1">素材生産量の拡大については、大規模所有者が多いという本地区の特性から、以下のような二段階での改善を構想している。（1）モデル地域での集約化施業を進めることで、大面積所有者と中小面積所有者の施業地を連結することで、効率的な生産システムを構築する。（2）その過程で、大面積所有者の生産意識を刺激することで、地区外の所有林における生産量の向上も図る。つまり、大面積所有者は当該モデル地区外にも複数の森林を所有している場合が多く、本モデル事業の実施により、素材生産量拡大に向けた協力体制を構築する計画である。</p>
<p class="indent1">販売については、当初は県森林組合連合会の原木流通情報センターを経由した協定販売による新たな販路の確保・拡大を計画していたが、需要者側の事情により中止となり、組合の共販市場を経由して出荷している。結果として、集約化された団地からの出材量自体は計画通りには拡大していない。これは、鹿児島圏域全体の課題ではあるが、加工業の整備に遅れがあり、流通システムを確立できなかった点がある。組合の共販市場の取扱量は近年増加しており、地区内の林業生産活動自体が停滞しているわけではない。木材販売力の強化と共に、木材自給率向上と森林整備の進展を両立させるためには、齢級に制限を加えない補助金の拡大も求めたいとのことであった。</p>

<h5>5　成果と課題</h5>
<p class="indent1">本組合におけるモデル事業は、集約化面積という点では当初目的を達成している。これは、大面積所有者の施業地を中心に実現可能な範囲で集約化作業を進めることができたという本地区の特性が大きいが、2006年度から導入した森林GIS、行政と連携した森林情報の整備の取り組みの効果もあるだろう。この点、森林組合合併前は専属の間伐推進員がおり、地域の実情に応じた働きかけができたが高齢で引退してしまった。代わりに地域のリーダーに推進員を依頼しており、座談会等の実施に当たってはその働きも大きく、不在村所有者等は地元の人じゃないと実情がわからない。これら社会・経済的な条件と、施業地の自然条件の情報を総合的に管理する必要にも迫られている。</p>
<p class="indent1">販売については、製材工場との協定による直送体制の構築が遅れている。地区内の素材生産量は堅調であるが、集約化と出荷量は連動していない。効率的な施業システムの構築については作業道の整備等、今後の状況を見守る必要があるが、素材の販売体制の整備は大きな課題である。</p>
<p class="indent1">また、所有者との関係においては、実際問題として長期施業受委託契約では施業を実施する際の同意取り付けが必要となってしまい、機動的な運用が難しいことが指摘された。森林組合としても所有者の感情に配慮した対応が第一であり、施業受委託契約だけでは所有者に説明する際に困難さを感じている。例えば分収育林契約のように権利の移転を含んだ方法も考える必要があるとのことだった。また、行政や所有者が代替わりしている中で、森林組合の歴史があまり知られていないことにも危機感を感じていた。元来、森林組合は市町村と一体で造林を計画して実行してきたが、この歴史経緯が軽視されて、競争原理の導入が進んでいる。これまで森林組合という組織を育ててきたのに、その基盤を崩すような方向の施策については見直しが必要ではないかとのことである。一方で、森林組合として生産・販売力の強化の必要も感じており、現状では直送体制の構築は進んでいないが、生産コスト削減を進めて所有者の生産意欲を高めて、供給量を拡大すること、それから販路の確保・拡大が必要となる。販売については、原木流通情報センターの機能強化について提案があった。例えば、ある程度手数料を増額してでも、営業活動を強化することはできないのか、九州外にも市場開拓の余地があり、関係者の協力による体制強化が望まれる。</p>
<div class="margin_b20 text_center"><img class="margin_b5" src="./images/detail1_4.gif" alt="図2　北薩森林組合の成果と課題"><br>図2　北薩森林組合の成果と課題<p class="text_right margin_0">（奧山洋一郎）</p></div>

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