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和歌山県の「企業の森」
〜森林保全活動を希望する企業とフィールドのマッチング〜


 現在、和歌山県では環境貢献に関心の高い企業、労働組合、大学等と連携して県内の森林保全を進める「企業の森」づくりに取り組んでいます。この「企業の森」づくりは、和歌山県が推進している「緑の雇用事業」の一環として行っているものであり、山林所有者や新規就労希望者だけではなく、企業、労働組合、大学等の多様な主体による森林保全の仕組みを摸索しているところです。また、本県では、平成16年に「紀伊山地の霊場と参詣道」をユネスコの世界遺産に登録するための活動を進めており、世界遺産の地・和歌山の森を県民とともに保全していただける企業、労働組合、大学の皆様を求めています。

1.「企業の森」の概要

(1)目的
 企業や労働組合が「地球環境保全の森」、「世界遺産環境を守る森林」等として、和歌山県内の森林資源を賃貸借もしくは所有すること等により、自然環境保全に取り組んでいただくものです。

具体的には、
1.企業関係者(従業員・組合員及びその家族等)が森林と環境問題との関わりを体験・学習したり、ボランティア・レクリエーション活動を行うフィールド
2.企業や労働組合の記念事業や新たな活動の方向性としてのフィールド
3.「緑の雇用」に取り組む和歌山県の森林保全活動に参加することにより、企業の環境貢献理念を確立するためのフィールド
等といった目的を持つものです。
また、これらの作業を通じて地域住民との交流や、地域との地域環境保全パートナーシップを築くことも可能です。

(2)利用方法
 森林資源を所有・賃貸等することにより「地球環境に貢献する企業」というイメージを広くアピールできるほか、次のようなものが可能です。
1. CO2吸収源フィールドとして
・森林環境保全に携わることによる環境会計への費用算入
2. 森林観察、学習フィールドとして
・森林整備ボランティア活動や森林生態系観察の場
3. 従業員や組合員の交流活動フィールドとして
・地域住民との交流や従業員・家族のレクリエーションの場
4. 企業の社会貢献フィールドとして
・世界遺産の地・和歌山の森林を守る企業のイメージアップ

(3)整備方法(県内のある地域での整備事例)
◇造林できる樹種
 ・針葉樹……スギ、ヒノキ
 ・広葉樹……クヌギ、コナラ、ウバメガシ等
◇作業工程(針葉樹の事例)
1.地拵え(植林できるよう地ならし等を行う)
2.植栽2〜3月→(造林)
3.下刈り6〜8月(当初5年間程度)
4.除伐(10年程度経過後)
5.枝打ち(15年程度経過後)
6.間伐(10年以上経過後)
◇地域により、鳥獣被害を防ぐための防護ネットの設置が必要になります。

(4)概算費用
◇管理経費(鳥獣被害からの防護ネット代金*を除きます)
森林の形態、所有者との契約関係で金額は異なりますが、一般的には1haあたり下記の管理経費がかかります。
300万円程度(植林から間伐まで数十年分
なお、ボランティア活動に地元のコーディネーターを必要とする場合など、その都度発生する臨時的な経費については除いてあります。
◇補助等
◇その他
民有林の場合は補助事業の対象になる可能性があり、その際は自己負担額は少なくなります。
所有者の紹介の際、地元自治体等に仲介を依頼します。
*鳥獣被害用防護ネットは、m当たり1,000円程度必要になります。

(5)警備手法
 企業等が事業候補地や整備手法(所有・賃貸・基金への出資等)を決定し、和歌山県に提示していただければ、地元自治体や森林組合を通じて土地所有者等との交渉を開始します。なお、基本的には民−民契約になりますが、地元自治体として対象地の紹介、環境協定締結等のサポートをします。
費用負担については、例えば、
1.企業や従業員の活動フィールドとして利用するため、企業が費用負担する。
2.組合等の活動フィールドとして利用するため、労働組合本部等が費用を負担する。
3.従業員や組合員の方から募金を募り、費用の一部に充てる。
といった方法が可能です。

2.和歌山県の「企業の森」の魅力について

1.「世界遺産の地・和歌山」での森づくりはイメージの向上に役立ちます。
和歌山県では、平成16年に「紀伊山地の霊場と参詣道」をユネスコの世界遺産に登録するための活動を進めています。世界遺産登録により、和歌山県には多くの人が訪れ、注目される地域になることが予想されます。このため、「世界遺産の地・和歌山」での森づくりは、環境貢献に取り組む企業・労働組合・大学のイメージアップに貢献すると考えられます。
2.「企業の森」の取り組みを積極的に情報発信します。
和歌山県の趣旨にご賛同いただき丿企業の森」に参加いただいた企業・労働組合・大学の環境貢献への取り組みを、和歌山県もメディアなどを通じて積極的に情報発信いたします。
3.「企業の森」の取り組みを積極的にサポートします。
県内の「企業の森」に関する情報については和歌山県で一括して管理し、情報の提供から現場視察の調整などについてコーディネートいたします。
また、日頃の森林管理や管理指導、地元の森林組合・ボランティア等のサポート体制についてもご相談に応じます。
4.「企業の森」では多様なタイプの森林を選ぶことができます。
企業・労働組合・大学の皆様が求める「企業の森」への多様なニーズに対応するため、県内の各地域において「地域との交流の森」や「世界遺産を守る森」、「FSC(森林認証)の森」など、様々なタイプの森林をご提案致します。他にも、ご利用の方法に応じて、森林の携帯や交通アクセス、周辺施設などについてもご相談に応じます。

和歌山県の「企業の森」候補地例 1.日高郡中津村・・・林間広場、休憩施設を備え、周辺には交流用水田、遊休農地等もあります。
2.日高郡龍神村・・・村有林や民有林があり、FSC(森林認証)にも取り組んでいるため、環境保全のイメージアップにもつながります。
3.西牟婁郡中辺路町・・・熊野古道周辺の森林など、「世界遺産」とタイアップした森林設備がPRできます。
4.東牟婁郡本宮町・・・熊野古道周辺の森林があるとともに、周辺には温泉や観光施設などもたくさんあります。
5.東牟婁郡那智勝浦町・・・「那智の滝源流水資源保全基金施設条例」等、水源涵養に積極的に取り組んでいる町です。
6.東牟婁郡熊野川町・・・アジア交流で森林づくりに取り組んでいる場所もあります。
7.東牟婁郡古座川町・・・町有林、保郷会の山林、民有林がたくさんある町です。

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