間伐

第3回 木質バイオマスは21世紀のエネルギー 4/5 

3.木質バイオマス発電

木質バイオマスから電気を取り出す方法は、実はあちこちで行われている。電気と熱を両方作るコージェネレーション、いわゆる、コージェネと呼ばれる小規模の発電と、熱を利用するものである。原料はもちろん木粉やチップ、木の皮などの製材時の製材廃材で、それを燃焼させ蒸気タービンを回して発電、あまった熱は木の乾燥に使ったり、暖房に使う。現状では、製材施設などが工場から出る製材廃材を使用するケースが多く、規模も極小である。工場単位で完結している場合がほとんどである。

岐阜県では南飛騨国際健康保養地でのモデル事業として、同施設とそれに近接する電力381kWを供給する大規模なコージェネ施設の計画を進めている。もちろん、燃料は周辺の木材市場から出る製材廃材。完成すれば、国内のバイオマスエネルギー利用の最大のデモンストレーションになるはずだ。

発電とコージェネは、一般に分けて考えられるが、石油などの化石資源と比較してエネルギー効率が低い木質バイオマスを利用しているのだから、余熱は可能な限り活用した方がいいに決まっている。将来、大規模な木質バイオマス発電所ができたとしても、余熱は何らかの形で活用されるはずだ。

木質バイオマスを直接燃焼させる発電所のエネルギー効率は、石油などのプラントとは比べものにならないほど低い。これはバイオマス発電先進国のアメリカでも規模が小さいものしかなく(それでも10万kWの施設があるのだが)、エネルギー効率は規模が左右するからである。木質バイオマスを使用する限り、燃料となる製材廃材を遠距離輸送するのは、エネルギーの無駄使いになる。発電所の規模は、地域で毎日毎日供給できる製材廃材の量に左右される。

小規模でも効率のいい木質バイオマス発電システムとして注目されているのが、バイオマスをガス化して、そのガスをガスタービンで燃焼させるものである。木質バイオマスを500〜600度まで熱し、木材の中の80%を占める揮発成分である可燃ガスが出てくる。残りの20%は、酸素不足の中で反応させると可燃性の1酸化炭素を取り出すことができ、さらにバイオマスに含まれる水分からは水素が発生する。

バイオマスのガス化に関しては、こうした燃焼によるもの以外に、発酵などによるガスの抽出方法も研究されている。大手プラント会社も積極的に研究を進めており、効率のいいガス化プラントが実用化する日も近いのではないかと期待している。

こうして発生するガスは、そのまま発電に使用できるほか、天然ガス、LPガスなどと同様に自動車を走らせることもできる。スウェーデンでは、バイオマスガスを使用したバスが走っているのである。


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