日本の森を守る「間伐」
Part 4間伐材を暮らしに活かす─アドバシが日本と世界の森を守る─
割り箸と環境
アドバシ写真

割り箸は、環境に悪いのでは? かつて、こんな議論がありました。割り箸は、他の用途では使えない端材で作っているので、大きな環境破壊を招かない、という論法で、その議論は終わってしまったのですが、やはり海外産の木材で作られた割り箸には問題が多いようです。でも、国産の間伐材で割り箸を作れば、その問題も一挙に解決! 間伐材を使える仕組みを作るアドバシの試みを紹介しましょう。

お箸は、1本2本ではなく、1膳2膳と数えます。日本人の割り箸の消費量は1年になんと280億膳。その95%以上が中国産です。0歳の子供まで含めた日本の人口で考えてもひとり平均288本。大人だけで考えると、ひとり1日1本以上使っている計算。その箸を、生産するために中国では多くの山林が皆伐、つまり、山が丸裸になるような無闇な伐採が行われているといいます。最近では中国だけでは足りずに、モンゴル、ロシア、東南アジアなどの木材も日本の箸に使われているようです。外国から木材が輸入されること自体は、悪いことではないのですが、その木材が持続可能な森林から供給されていないとしたら、世界の環境に悪い影響を与えていると考えられます。つまり、伐採するだけ伐採して、その後の植林や森の手入れがなされていないとすれば、その山は水を蓄えることができなくなり、土砂の流出をまねき、ひいては周辺の土地もろとも砂漠化する可能性もあるのです。もうひとつ、問題なのは製品の安全性。中国産の竹箸の一部に防かび剤や漂白剤が使われている、というニュースも記憶に新しいところ。

 
国産材の割り箸を
記念すべきアドバシ第一号。大妻女子大学学園祭の広告に使われたもの。
記念すべきアドバシ第一号。大妻女子大学学園祭の広告に使われたもの。
林野庁、全国森林組合連合会、間伐推進中央評議会取材の森林整備ワークショップ2004にスピーカーとして登場し、アドバシのメリットを訴えるエコメディアファンデーションの野村充史さん。
林野庁、全国森林組合連合会、間伐推進中央評議会取材の森林整備ワークショップ2004にスピーカーとして登場し、アドバシのメリットを訴えるエコメディアファンデーションの野村充史さん。
割り箸は、もちろん日本の木材から作ることもできます。箸は非常に小さなものです。十分に育った立派な木材でなくとも、あるいは多少曲がった木材であっても箸の材料にすることができます。間伐材から箸を作ることができれば、間伐を行う費用を調達することも可能になります。国内の間伐材で箸を作ることができれば、国内の森林の間伐を行うことができる上、海外の森林を荒らす必要もない。一挙両得なのですが、それが行われないのは、コスト面の問題があるからです。

中国製の割り箸が、1膳約1.3円で調達できるのに対し、日本製の箸は1膳5円。割り箸を使うのは、飲食店、弁当店、コンビニなど。いずれに、箸の価格は安いに越したことはありません。結果、日本製の箸がほとんど使われない、という結果になっているのです。でも、この5円と1.3円の差、3.7円を誰かが負担してくれるとしたら。日本製の箸が1.3円で買えることになります。それでも、どっちを使っても同じといって中国製を使い続ける人もいるからもしれませんが、多くの人は、日本製の箸を使えば、どういうメリットがあるのかを知らされれば、日本製の箸を使うはずです。

ところで、この3.7円を誰が払うのか? 箸袋を広告媒体にして、その広告主に3.7円を負担してもらう。これが、アドバシと呼ばれる割り箸の考え方です。

 
back index next