日本の森を守る「間伐」
Part 3  森の恵みの新たな活用法─「カートカン」を知っていますか?─
国内の人工林保護の切り札としての期待も
カートカンに付けられたリサイクルマーク。
カートカンに付けられたリサイクルのための「紙パック」マーク

カートカンの内側は、アルミを使わないセラミック蒸着フィルムなので、使用後はつぶしたり、はさみやナイフで分解すれば体積を減らした上で、燃えるゴミとして捨てることができます。もちろん、牛乳パックなどと同様にリサイクルが可能ですが、現状では市場に出回っている数が少ないため、カートカンのリサイクルはほとんど行われていません。その中で、凸版印刷では社内で使用されるカートカンを回収して、やはり社内で使用するトイレットペーパーとしてリサイクルしています。

「まだまだ、カートカンが世の中に出回っている数が少ないので、広く一般で回収するという段階には入っていませんが、カートカン専用の自販機では回収されていますし、数が増えてくれば様々な方法で回収、リサイクルの流れを作ることは可能だと思います。アルミを使っていないので、リサイクル性の高い素材です」(梅田勝彦さん)。

農林水産省林野庁に設置されているカートカン自動販売機
農林水産省林野庁に設置されているカートカン自動販売機

「カートカンは、最終の組み立て工程と殺菌して飲料を入れる行程を同時に行っています。もちろん、専用のラインが必要になり、現状ではカートカンを採用している飲料メーカーが少ないこともあり、千葉県にあるトッパンパッケージングサービスと福岡県にあるふくれんの2か所で充填作業を行っています。将来的には、飲料メーカーに充填ラインを設置していただくことになります。各メーカーとも、カートカンのメリットに関してはご理解頂いていると思います。ただ、ラインの設置など大規模な設備投資になるので、普及には時間がかかっているというのが現状です」(横尾耕一さん)。

平成14年のスチール缶の消費量は100万t近く。これには、18リットル缶や缶詰なども含まれているので、飲料缶がこのすべてではないにしても、このうちの10%でもカートカンに変われば、国内の間伐材の消費も伸びていくはず。飲料缶の消費は年間を通じて安定しているので、コンスタントに間伐材の消費が続くことになり、国内の森林資源の保護育成の切り札になると考えられます。街でカートカンを見つけたら、缶の裏側に印刷されている間伐材マークをチェックしてみましょう。

凸版印刷株式会社カートカン関連ページ

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