水 を 育 む - 良質の水の安定供給

 日本の年平均降水量は約1,700mmと恵まれていますが、地形が急峻で河川が急勾配であることから雨水は短時間のうちに海まで達するという特徴があります。森林は、雨水を地中に浸透させ徐々に河川等に送り出すことから、無降雨時の渇水の緩和が図られます。
 また、雨水には微細な塵、窒素酸化物、リン等が含まれていますが、森林土壌や岩石層を通過する段階でこれらの物質がろ過、吸着され、水質が浄化されます。
 さらに、この過程でカリウム、カルシウム、マグネシウム等のミネラルが適度に溶け込み、良質な水が生み出されます(下表参照)。このように森林は、渇水の緩和と水質の浄化を通じて水資源を涵養する機能を発揮しています。

降水と河川流出水に含まれる物質の収支差

(kg/ha・年)

窒素 リン カリウム カルシウム マグネシウム
降 水 7.18 0.45 2.28 2.80 1.26
河川流出水 1.70 0.20 4.50 5.67 2.76
-5.48 -0.25 2.22 2.87 1.50
比 率 0.24 0.44 1.97 2.03 2.19
資料: 第17回国際林業研究機関連合(IUFRO)世界大会論文集(昭和56年)
注: 滋賀県大戸川上流の森林集水域において、降水と河川流出水に含まれる物質の量を2年間に渡り測定した結果である。

(平成9年度林業白書から)



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