3.コンピュータウイルス対策

 コンピューターウィルスとは、コンピューターの内部に入り込んでファイルなどを破壊するような、悪意を持って作られたプログラムのことです。単なるプログラムであるコンピューターウィルスがウィルスと呼ばれるのにはそれなりの理由があります。それは、コンピューターウィルスは、増殖・感染し潜伏期間を経て発病するもので、自然界のウィルスの特性と非常に似た機能を持っているからです。

 コンピューターウィルスは数百種類も存在し、主にインターネットなどのネットワークを経由して自分のコンピュ−タに入り込みます。入り込むと言っても、つないでいるうちに勝手に入ってくるというわけではなく、ほとんどの場合は、インターネットからプログラムをダウンロードしたときに、そのプログラムにウィルスが付いていたという形で入ってきます。最近では広く普及している表計算ソフトのマクロがウィルスとなっていて、表計算データとして入り込んだり、また、ブラウザソフトのインターネット・ショートカットの機能を利用して、ホームページのアイコンをクリックするだけで、パソコンの中身を全部削除されてしまうというものも話題となりました。

 多少の例外はあるものの、たとえ自分のコンピューターにウィルスが入り込んでしまったとしても、すぐに悪影響(症状)が出るわけではありません。ウィルスは単なるプログラムですから、そのプログラムを実行しなければ動き出すことはない(潜伏状態)のです。したがって、ウィルスは利用者側の注意によって、かなり被害を回避することが可能だといえます。

 では、実際にコンピューターウィルスの被害を受けないようにするにはどうしたらいいのでしょうか? それは、まず第1に信頼の置けないサーバーからは何もダウンロードしないということと、知らない人から送られてきたプログラムは絶対に実行しないで削除することです。これによって、自分のコンピューターにウィルスが入り込んでくるのをある程度防ぐことができます。

 そして第2に、市販されているコンピューターウィルスの検出プログラムを導入することで、ウィルスの潜入を監視することです。たとえコンピューターウィルスが自分のコンピューターに入り込んだとしても、ウィルス検出ソフトがあれば、それを発見・駆除することができます。信頼できるサイトからプログラムをダウンロードした場合や、親しい知人からメールで送られたプログラムでも、インターネット経由で入手したプログラムは、ダウンロード後すぐに実行しないで、必ず検出プログラムでチェックする習慣をつけておくとかなり効果的です。
 このように、コンピューターウィルスを入り込ませないための注意と、入り込んだものを発見する仕組みを利用することで、コンピューターウィルスによる被害は、最小限に押さえることができるのです。



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