*********************************            森林環境教育ネットワークメールマガジン                    第 45 号                  平成19年2月15日 *********************************  □今号の目次    1.「学校林・遊々の森」全国子どもサミット 集まれ高尾の森へ!!       〜話そう僕らの活動、広げよう私たちの学校林活動〜    2.映画「不都合な真実」を見て    3.「炭焼きやってきましたの巻」    4. ECOコロ (2)    5.森林環境教育リレートーク    6.林野庁ホームページのご紹介 **---***---***---***---***---***---***---***---***---***---**  2月中旬になってもこの暖かさ、どうしたのでしょう。  いつもはこの時期、ワカサギ釣りで賑う榛名湖などは、今年は氷が充分な 厚さとならないためワカサギ釣りができず、地元観光業はたいへん大きな 打撃を受けているそうです。地球温暖化の影響は、予想以上の早さで迫って いるのか、ボディーブローのようにじわじわと深刻さの度合いを増しつつあるの かもしれまんせん。北国で生活した経験がありながら寒さに弱い私でも、なん だかんだ冬らしい冬を望むばかりです。  それではみなさん、今号もよろしくおつきあい下さい。  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  ◆ネットワーク会員の登録は2月15日現在 No.554に達しました。  ◆イベント情報    2月1日以降、新たに2つのイベントが登録されました。     ◇『日本生理人類学会シンポジウム        「森林浴と快適性−そのリラックス効果を生理的に測る−」』     ◇『森林インストラクターの「資格試験」等のご案内』    詳しくは、ホームページ“イベント情報”まで。      →http://www.zenmori.org/feenet/einfo/ **---***---***---***---***---***---***---***---***---***---** 1.「学校林・遊々の森」全国子どもサミット 集まれ高尾の森へ!!  〜話そう僕らの活動、広げよう私たちの学校林活動〜  学校林や「遊々の森」(※)は、森を学校として、子どもたちが自らの行動 で実際に体験し学ぶ活動が行われる体験の場です。この学校林や「遊々の 森」は、全国の約3,000の小学校、中学校、高等学校にありますが、この うち学校林等を活用して実際に体験活動を行っている学校は3割程度にとど まっているのが現状です。  「学校林・遊々の森」全国子どもサミットは、学校林活動に実際に取り組む 学校を広げていくことを目的として、全国で学校林活動に積極的に取り組む 小学校が集まり、子どもたちの体験活動の報告や先生方の意見交換を行い、 これらの情報発信を通じて、学校林や「遊々の森」での体験活動の輪を 全国に広げていこうとするものです。 ※遊々の森:子どもたちがさまざまな体験活動や学習活動を行う国有林 のフィールドを学校、地方公共団体、NPOなどと森林管理署とが協定を 結ぶことにより、提供するものです。森林の利用を通じた子どもたちの 人格形成や、幅広い知識の習得を行う場として利用していただけます。 詳しくは(http://www.kokuyurin.maff.go.jp/Kokuyu_index_Woods.html) ○参加希望小学校の募集  「学校林・遊々の森」全国子どもサミットへの参加を希望する小学校を 全国から募集します。  募集期間:平成19年2月6日(火)〜平成19年3月23日(金)  応募方法:参加申込書を「『学校林・遊々の森』全国子どもサミット         実行委員会」事務局へ、所定の方法で提出してください。         参加申込書は、林野庁のホームページ(下記URLへアクセス         してください)からダウンロードできます。         なお、応募校多数の場合は、実行委員会の審査により全国で         14校を選考します。 ○「学校林・遊々の森」全国子どもサミットの開催  選考された14校から、各校小学生2名と先生1名に「学校林・遊々の森」 全国子どもサミットに参加していただき、下記のとおり活動発表会、意見交換会 を実施します。  日  程:平成19年7月30日(月)〜平成19年7月31日(火)  場  所:東京都八王子市「高尾の森わくわくビレッジ」        「高尾山自然休養林」  実施内容:7月30日 ・小学生による体験活動発表会               ・小学生、指導者(先生)に別れての意見交換会                (注)当日は一般の傍聴も可能です。         7月31日 高尾山での自然観察会、または積木広場・                ネイチャークラフト ○お問い合わせ先    林野庁業務課(担当:石橋、吉松) 電話:03−3503−2038    (財)オイスカ(担当:吉田、加藤) 電話:03−3322−5161  「学校林・遊々の森」全国子どもサミットの詳しい内容については、 林野庁のホームページ (http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/h19-2gatu/0206gakkourin.htm)に掲載 しております。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― 2.コラム:映画「不都合な真実」を見て  ご存じの方も多いと思いますが、現在公開中の映画「不都合な真実」は、 アメリカのゴア元副大統領が世界中で開催してきた地球温暖化問題に関する スライドプレゼンテーションを中心としたドキュメント映画です。特定の映画を このような場で紹介することは不適切かもしれませんが、コラムという形で 簡単にふれさせていただきます。  映画のほとんどは、ゴア氏のスライド上映の模様に費やされています。 ゴア氏は、時にはユーモアも交えつつ丁寧な語り口で数々のスライドを使い ながら、地球温暖化が着実に進行していること、地球温暖化により様々な 災厄がもたらされること、その原因は人類の経済活動によるものであること、 温暖化の原因が科学的には証明されていないというのは一部の者による作 られた誤解であること(これが多くの政治家が耳を貸そうとしない「不都合な 真実」とされています)等をわかりやすく解説していきます。  そして、地球温暖化は解決できない問題であるという認識は誤解であり、 今から解決に向けてひとりひとりが取り組んでいけば必ず克服できるもので あることを非常に肯定的なトーンで視聴者に語りかけています。  内容については賛否いろいろな意見があるのではとも思いますが、映画と いう手段により非常に多数の人々に対して地球温暖化問題とその解決への 可能性を語りかけるこの映画の影響力は、相当なものと思います。  終了後、席を立つ方々は皆、何かを考えているような表情でした。この映画 だけで一件落着するわけではもちろんないわけですが、キープ協会の川嶋常 務がよく仰る「スイッチ」が押された(「入った」かどうかは?ですが)方々が多く 出てきていることは確かと思います(昨年開催された清里ミーティングで、 環境ショート映像の上映会が催されたことを思い出しました)。いずれにせよ、 いろいろと考えさせられる点のある映画だと思います。  現在は、大都市部中心の上映ですが、順次地方でも上映が開始される とのことです。あえて言ってしまいますが、一度ご覧になることをお勧めします。 (H.O) ――――――――――――――――――――――――――――――――― 3.「炭焼きやってきましたの巻」  去る2月4日、山梨県の北杜市オオムラサキセンター主催で例年通り炭焼き 体験が行われました。当日は八ヶ岳からの強風が吹く中、15名ほどが参加し ました。  炭焼きに使う木材は主に地元で採れたコナラやクヌギで、これを炭窯にムラ なく詰めた後、入口から火をつけます。炭窯は入口から後方の煙突へ空気が 流れる構造になっており、この途中にある木材の詰め方が均一でないと一部 分だけ空気が流れ込んでしまい、ちゃんとした炭ができません。そのため、 まず枝を短く切ったものを炭窯に敷き詰めから木材を立てて詰めた後、木材と 天井の間にも枝の切れ端を押し込んでいきます。こうすることで薪の上部と 下部を空気が流れることになって、うまく薪が燃えることになります。  黒炭を作る場合、最低でも10日くらいは炭窯の入口を閉じたままにしておく ので、残念ながら当日に炭を手に入れることはできません。そのかわりセンター の方から去年焼いた炭をいただきました。これでまた夏になれば存分にバーベ キューができます。  こうしてできた炭は、ホームセンターで販売されている安物の炭と違ってパチ パチと弾けないし、火持ちもよいです。  最近よくいたるところで備長炭が使われているようですが、和歌山で伝統的 に作られてきた備長炭はウバメガシを材料とした白炭です。黒炭と違って、 白炭は空気を送りこむことで炭を焼くため、作り方が違います。  一般的に黒炭の方が着火しやすく、白炭の方が火持ちは良いそうです。  炭の原料になるコナラ・クヌギ・カシなどの広葉樹は、一度伐採しても切り株 から芽吹いてきて、20〜30年ほどで成林します(萌芽更新といいます)。  薪でも椎茸の原木でも、あまり太いと逆に利用しづらいので、そのくらいの 期間で回転させていくのが理想です。ところが、近年そのような里山は放置 される一方です。  炭焼きは個人でやるにはちょっと難しいですが、薪ストーブなどが普及すれ ば里山の利用価値が再評価されることになるかもしれません。近い将来灯油 より薪の方が安い時代が来る可能性もありうると思います。  北杜市オオムラサキセンターは炭焼き以外にもさまざまな季節行事を催して いますので、詳細はホームページをご覧になってください。  園内には昨年ネスカフェのCMで使われたツリーハウスもあって、土日には 一般開放されています。興味のある方は一度足を運んでみてはいかがで しょうか。 ・北杜市オオムラサキセンターのURL http://www.city.hokuto.yamanashi.jp/~oomurasaki/ ――――――――――――――――――――――――――――――――― 4.コラム:ECOコロ Vol.2 「春の足音」  こんにちは。福岡県は毎日暖かい日が続き、冬が無く秋から一気に春を迎え ようとしています。…と言いたい所でしたが、先日のメルマガ配信の翌日は 冬将軍がやってきて久しぶりの大雪となりました。  しかしながら全国的にも季節外れの花が咲いたり、紅葉が続いたり… これも地球温暖化の影響なのでしょか。正直、コワイです。  さて、ボランティア植樹祭にむけて、“うきはの森”復活作戦実施中です!! 先日までは荒れ果てた姿だった森に光が射しています。すごい!!作業員の 皆さんの力で綺麗に整理・地拵えが終わり、後は植栽の日を待つばかり! どんな風景になるんだろうと、いまからワクワクしています。現地には植栽の 目印として竹支柱も設置しました。森なのだから木の支柱じゃ…と思ったん ですが、話によれば値段が割高なんだとか(残念)。  今月22日に、地元の中学生を迎えて「地域の文化や産業にふれよう」 というテーマの元、森林・林業に関する体験学習を受け入れます。生徒さんの 独自の視点で色んな疑問・質問をしてみたいとの事で、私もココロの準備をし ています(笑)。  この活動を通して、生徒一人ひとりに、自分たちの住んでいる街の身近な森林 と、その現状について面白おかしくも真剣にお伝えできればと思い、企画を考え ています。“地域の産業に触れる”という機会はなかなかありません。1日限定 の授業ですが、何かココロの中に残る、伝えたくなるインパクトを与えられると いいです。  小・中学生の視点というのは、予想をはるかに上回るものです。数年前、 福岡市近郊の小学校で“森と木”についてふれあう総合学習があり、その日 には「ヒノキのチップ」を持っていきました。ヒノキの“いい香り”を嗅いでみて 感想を聞こうと思ったのですが、その答えの多くは“いい香り”ではなく “いやな匂い”という回答で、非常にショックを受けたのを思い出します。  この時ばかりは「木=いい香り」という観念で話をしようとしたところの 矢先の出来事でしたので「えー!?どーすればいいと!?」という思い出 だけが残っています。先入観とはコワイものです。しかしながら、授業の最後 には、イス作り等を行ない、木にたくさん触れてもらい終始和やかなムード。 総合的にみれば、いろんな意味でやってよかったと思いました。  企画することの難しさは、皆さん同じだと思います。そしてモット難しいのは “伝えるコト”。うまく言いたいのに言えない、伝わらない…私自身も多く感じ ます。  このネットワークを通じ色んな方々の意見や体験談、面白い企画が知りたい と思います。私自身の仕事の中での出来事は随時リポートしていくつもりです。 皆さんのお役に立てれば幸いです。  あと少しで本格的な春を迎えます。春は出会いと別れの季節。今年も色んな 出会いがありますように…  次回は植樹祭(当日)のお話の予定です! 福岡県 浮羽森林組合 吉弘 拓生(よしひろたくお)  ************** 題 名:ECOコロ(えこころ) 環境というECOと人に優しい心を“描く”いう意味でココロをコンセプトにし mixさせてECOコロました。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― 5.森林環境教育リレートーク(第20話)  私には、6歳になる一人息子がいます。昨年末、彼が私に買い求めた本に 「にっぽん探検大図鑑(小学館)」があります。日本の自然、産業、暮らし、 伝統文化などを都道府県別に紹介している図鑑です。その図書を購入以降、 私と長男にとって寝る前のひと時は『探検の時間』と化しました。  ふんだんに使用されている写真とイラストは長男の興味をそそり、細かい データと最新の情報は私の好奇心を煽り立てました。うれしい誤算もありました。 森林・林業などに関する記述が、私の予想をはるかに超えていたのです(下記 【関連記述】を御参照ください)。  ひと頃、社会科の教科書から「林業」の文字が消えたと騒がれた時期が ありました。幼少期の教育の重要性は、私がここで申すまでもありません。 教科書の一件は、私たち林業関係者からすれば問題視すべき事件でした。 このことを思えば、「にっぽん探検大図鑑」における森林・林業の取り扱いは、 隔世の感があります。とりわけ、『山村の暮らし(P138)』の内容は圧巻です。 林業や山村の様子がコンパクトにまとめられています。自ずと図鑑の編集者 に感謝の想いが湧いてきます。  将来を担う子供達に、そして大人に、この様な良質の図書を通じ、森林や 林業、そして木材や木材産業のことを少しでも理解してもらい、興味・関心を 抱いてもらえれば、日本の森林・林業の未来は明るいと想像する次第です。 【関連記述】 (P10)豊かな自然にはぐくまれた産業「水をため、命を育てる森林」 (P12)人々の暮らし? 木と紙で造られてきた家 (P30)近畿地方「杉やヒノキの生産が盛ん」 (P41)北海道「面積の7割が森林」「製紙・パルプ業が盛ん」 (P67)山形県「田畑を守る、砂防林」 (P73)福島県「山深い里の暮らし」 (P86)群馬県「シイタケは木で育てる」 (P100)東京都「自然や古い文化も残る」 (P138)山村の暮らし(中部地方)「山のめぐみもいっぱい」「今も使われる炭」        「木を育てる植林が盛ん」「山の自然いっぱいの学校生活」 (P171)京都府「都の人に愛された『北山杉』」 (P189)奈良県「城や寺造りを支えた杉林」 (P192)和歌山県「県の4分の3が森林におおわれる」 (P242)福岡県「おいしいタケノコの里」 (P260)大分県「干しシイタケの生産量日本一」 (P265)宮崎県「天然の照葉樹林が残っている」「スギ丸太の生産量日本一」 (P269)鹿児島県「樹齢1000年以上の屋久杉」 熊本県林業振興課 S・N ――――――――――――――――――――――――――――――――― 6.林野庁ホームページのご紹介 http://www.rinya.maff.go.jp/ □記者発表資料 〜プレスリリース  ○「木材産業の体制整備及び国産材の利用拡大に向けた基本方針」の策定    について(2/7)  ○木づかい運動感謝状の贈呈について(2/6)  ○「学校林・遊々の森」全国子どもサミットの実施について    〜参加希望小学校の募集〜(2/6)  ○林政審議会施策部会の開催及び一般傍聴について(2/6)  ○林政審議会の概要について(2/5)  ○「小笠原諸島」の世界遺産暫定一覧表への記載について(1/29) □今月の施策紹介  ○平成19年度林野庁予算の重点事項 □お知らせ  ○平成19年度林野庁補助事業の事業実施主体の公募について  ○UNEP「10億本植樹キャンペーン」に参加しませんか  ○集約化・提案型施業よる森林整備の推進について  ○森林・林業面からの花粉症対策  ○北海道森林管理局・根釧西部森林管理署「人事院総裁賞」受賞について  ○山村力(やまぢから)誘発モデル事業支援対象プランの選定    について(2次公募分)  ○「スギ・ヒノキ花粉に関する情報」についてのお詫びと訂正について  ○「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」    について  ○寒波・雪害による災害対策の概要について  ○「森林(もり)づくりと木づかいのお便り」(林野庁メールマガジン)の創刊    について ********************************* 森林環境教育ネットワークメールマガジン 発行者 肱黒直次 編集者 渡邊純枝 佐藤康弘 URL http://www.zenmori.org/feenet/ ********************************* <編集後記>  そろそろ球春といわれる季節です。  いつからが球春なのかと聞かれると言葉に詰まってしまいますが、プロ野球 のキャンプインや選抜高校野球の出場校が決まる頃からが球春なのではない でしょうか。一見、森林と野球なんてあまり関係がないようですが、バットの森 を育てるための育樹活動にプロ野球選手が参加したり、往年のプロ野球ファン にはたまらないマスターズリーグ(議長:大沢親分)などは「木づかい運動」 のイメージキャラクターとして活動しています。林業界はまだまだ厳しい状況 ですが、市場に「喝!」が入り「あっぱれ!」な出来事を期待したいものです。 *********************************