*********************************         森林環境教育ネットワークメールマガジン               第 28 号              平成18年4月14日 *********************************  □今号の目次    1.明日です!!高尾ミニシンポ    2.林業の再生に向けて    3.企業のCSR活動を森林に招くには?    4.新たな需要への対応―国産材の復権―    5.フィリピンの森林・林業事情(7)    6.森林環境教育リレートーク    7.林野庁ホームページのお知らせ    8.イベントのご案内      ◆第27回清里インタープリターズキャンプ        「インタープリテーション」の技をあなたの仕事や活動に活かす        方法教えます! **---***---***---***---***---***---***---***---***---***---**  サクラの花びらがハラハラ散り、若々しい新芽が顔を出しています。 ツツジの蕾も、「もう、咲く準備は万全!」と言わんばかりにふっくらしています。 人間と同じ、植物も衣替えをしているのですね。  このメルマガでもご案内してきた、「森林環境教育ミニシンポジウム」が、 明日いよいよ開催されます。隣接する多摩森林科学園サクラ保存林はまだ まだ見ごろです。お時間がありましたらサクラの晴れ姿を見がてら、 是非ご参加ください!!!  それでは今号もよろしくお付き合いください。  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お知らせ 大型連休のため、次回のメールマガジン(5月1日号)は、お休みします。 次号は、5月15日に発行します。  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  ◆ネットワーク会員の登録は4月14日現在 No.422に達しました。  ◆イベント情報    3月31日以降、新たに1つのイベントが登録されました。    詳しくは、ホームページ“イベント情報”まで。      →http://www.zenmori.org/feenet/einfo/    また、今号は「第27回清里インタープリターズキャンプ」のご案内を    掲載いたしました。 **---***---***---***---***---***---***---***---***---***---** 1.明日です!!高尾ミニシンポ  高尾の林野庁森林技術総合研修所において開催される「森林環境教育 ミニシンポジウム〜森林でもっと元気に、もっと健康に!〜」がいよいよ明日 (土曜日14:00〜)となりました。           明日の予定がまだ決まっていない貴方、           高尾の森に足を踏み入れてみませんか!  森林体験の達人たちの話を入場無料で聞くことができるよい機会です。 また、当日は森林技術総合研修所主催の「グリーンフェスティバル」の様々な イベントも楽しむことができますし、隣接する多摩森林科学園(入園料大人 400円)のサクラ保存林との組み合わせで一日楽しむことができます。  また、グリーンフェスティバルでは、毎年夏に長野県大町市で子どもたちに よるツリーハウスづくりに取り組んでいるヒロプランニングの方々が、森林環境 教育ネットワークとのご縁から、ツリーハウスづくりの実演を行います。  詳しくは、メルマガ前号と前々号、森林環境教育ネットワークホームページの 新着情報、そして下記のホームページをご覧下さい。 http://www.fti-ag.go.jp/ (グリーンフェスティバルのご案内) http://www.ffpri-tmk.affrc.go.jp/ (サクラ保存林のご案内) ――――――――――――――――――――――――――――――――― 2.林業の再生に向けて  現在、林野庁では、平成13年に策定した「森林・林業基本計画」の変更に 向けた作業に入っています。  森林・林業基本計画は、森林・林業基本法に基づき、政府が森林及び林業 に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために定めるものであり、森 林及び林業に関する施策についての基本的な方針、森林の有する多面的機 能の発揮並びに林産物の供給及び利用に関する目標や森林及び林業に関し 政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策等から成っています。  また、おおむね5年毎に変更することとされていることから、作業に着手した ものです。  この検討を行う林政審議会の会議資料は、順次、林野庁のホームページに アップされておりますので、林政の今日的課題に興味のある方は、是非ご覧 下さい。  また、4月11日には、今年度からの新たな取組である「新生産システム」 の「新生産システムモデル地域」が選定されました。今後、これらの地域に おいて、(1)川上から川下までの合意形成を促進し、(2)森林施業や経営 の集約化、協定取引の推進、生産・流通・加工のコストダウンを図り、 (3)ハウスメーカー等のニーズに応じた木材の安定供給を図ること等を通じて、 地域材の利用拡大、森林所有者の収益向上、森林整備の推進を図っていき ます。  詳しい内容については、林野庁ホームページの記者発表資料をご覧下さい。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― 3.企業のCSR活動を森林に招くには?  第3回「企業の森林整備活動に関する検討会」が去る4月13日に開催 されました。  今回は事務局から報告書素案が示され、企業の森づくりをコーディネートする 組織「森づくりコミッション」の提案や、森づくり活動に関する評価のあり方等に ついて議論がなされました。報告書素案については、近くパブリックコメントに かけられる予定ですので、感心のある方は林野庁のホームページをチェック しましょう。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― 4.新たな需要への対応―国産材の復権―  前号の記事「国産材の新たな販路―合板、集成材への新たな需要―」で は、合板、集成材等での国産材利用の新たな動きについて述べました。  では国産材の産地では、こうした新たな需要に対してどのように対応してい るのでしょうか。先月開催された「森林整備ワークショップ2006 低コスト・コスト ダウンによる森林整備を目指して」では、宮城県の石巻地区森林組合から、地 元の合板工場への供給にむけた生産体制づくりについて報告が行われました。  同組合では、施業の団地化、路網整備、高性能機械の効率的な活用など、 余分なコストを省き、安定的な供給を可能とするための積極的な対応がとられ ています。  日本の森林所有者は、ひとりひとりの森林所有者が小面積の森林を分散 させながら所有していることが多いことから、林業の生産活動において重要な ポイントとして、複数の森林所有者の同意をとりながら、纏まった面積の森林を 確保して、計画的な森林整備、路網整備、木材生産を進めていくことが欠かせ ません。合板工場に安定的に材を供給していくとすれば、なおさら重要なこと です。  これまでは、木材市場が安定的な材の供給、まとまった量を供給する機能を 果たしてきています。現在でも、多くの産地において市場の存在は重要です。 最近では、流通の簡素化を目指すような動きも見られ、今後、従来の流通構造 に対する大きな再編が起きてくるのかもしれません。  そんな中で、石巻地区森林組合では、地元の林業活性化センターの事務局 をつとめ、地域の素材生産業者や国有林との連携を進めています。また、設 計士や工務店と連携して地元の木で家をつくり、地域の森林整備にもつながる ことを目的に「木づかい名人の木づくし木造住宅石巻の会」が設立され、 川上から川下までがつながった新たな地域における林業の展開を目指して います。  こうした取り組みはこれまでにも、多くの地域で取り組みが行われてきました が、あまり実を結んだことはなかったように思います。  今こそ、様々な立場の人々の連携が必要とされているのではないでしょうか。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― 5.フィリピンの森林・林業事情(7)  前回は、森林管理及び森林再生のための方策のひとつとして、フィリピン 政府が1995年から開始したCBFM(コミュニティを基盤とする森林管理)を利 用したプロジェクトの概要について紹介しました。  地域住民を主体とした森林管理モデル地区を確立するためのもので、この プロジェクトの目的の一つは、CBFMを取得した、もしくは取得しようとする地域 の住民組織に対して見本となるモデル地区を確立することで、政府のCBFMの 取り組みがより効果的に広がることを期待して、2003年2月から計画を始めま した。  プロジェクト対象地は、CBFM取得可能地域(国有林野地域)で、かつCBFM 取得の意思・体制が整っている地域、もしくはすでにCBFMを取得している地域 とし、地元のDENR(天然資源省)に依頼してその条件に当てはまる地域を紹 介してもらい、実際に訪問してプロジェクトに適した地域であるかを判断してい きました。その結果、ルソン島北部のカリンガ州にあるバロンという村を候補 地として決定しました。  とここまでは、前回紹介しましたが、今回は、プロジェクト進行の中身について 書いていきたいと思います。  林業は、樹木の成長が比較的早い熱帯地域であっても、そのスパンは非常 に長いものです。また、ある一定の収益を得るためには、それなりの広範な 土地を確保し、管理する必要があります。  そこで大事なのはやはり、人です。いくらこちらでプロジェクトを準備したとし ても、実際に管理・作業を行う住民組織のメンバーが動いてくれなくては、やる 気がなければ、そもそも成り立ちません。ですから、このプロジェクトを実施する 地域を選ぶ段階、また選んだ後の組織作りには、力を入れる必要がありました。  地域選定には、地元のDENR(天然資源省)や大学、研究機関の協力もあり、 スムーズに進みました。特に、田舎では現地語(タガログ語が国語ですが、 ここではイロカノ語)が中心で、英語はほとんど使われていません。もちろん 英語も通じるのですが、日常会話はもっぱら現地語のみで、意思疎通を図る 意味でも彼らの協力は不可欠でした。  問題は、住民組織作りでしたが、もともとCBFM取得のために組織形成自体 は済んでいました。したがって、メンバーや代表者などある程度の形は整って いました。後は、今後林業を行う上での知識・意欲の形成が課題となります。 フィリピンのほとんどの地域で同じだとは思いますが、地域の人々は林業の経 験がありません。もちろん、天然林から資源を収穫して利用することは、昔から 行われてきましたが、木を育て収穫するという林業は知識も経験もないといった ことが現状だと思います。  そこで、プロジェクト実施地域が決まった後は、その地域の人々への林業 に関する知識の普及・啓蒙といったことを行う必要がありました。これらの 指導に関しては、地元の大学、研究機関の協力により、実践的な講習会が 実現できました。  主な内容としては、CBFM制度の説明、森林の公益性等に関する基礎知識、 アグロフォレストリーを実施する上で林業木以外に植栽する果樹の生育法 (接ぎ木の仕方など)などの講習を行いました。  もちろん、プロジェクトの趣旨や目的、目標といったものも説明していきました。 特に面白かったのは、組織力強化のための講義です。地元の大学の先生が 行ってくれましたが、皆の意欲を掻き立て、組織が結束するためにはどうするか といったような内容で、冗談も交えながら笑いの絶えない講義でした。終わった あとは、なんだか皆が前より仲良くなったような不思議な感覚を持ったことを 記憶しています。  こういった講習会は、何度も開催しましたが、うれしいことに毎回多くの人が 参加してくれました。多くの人が農業を営んでおり、仕事もある中、時間をさい て集まってくれました。このことだけでも多少は林業に対する意欲が高まって きたのかなあと感じることができました。  また、フィリピンの人は、こういった集まりが非常に好きなようです。その内 容に興味があるないではなく、みんなで集まっておしゃべりをしたりする社交 場にもなっているようです。子供たちにとっても格好の遊び場です。  何はともあれ、組織のメンバーが頻繁に顔を合わせ、仲良くなっていくことは プロジェクトの成功には重要なことだと思います。  さて、いよいよ実際に作業が開始されるわけですが、次回は、苗畑の設置、 苗の準備などを紹介したいと思います。 (続く) ――――――――――――――――――――――――――――――――― 6.森林環境教育リレートーク(第8話) 「木が好きなわけ」  前走者の、第1話「ついつい」に基づく内容は、中学校理科教師をやって いた私には耳の痛いお話です。膨大な指導内容を高校受験に向けて効率よく レクチャーしたり、導入・準備・操作・レポート作成・後かたづけ等を50分という 1単位時間のうちにすべて終了させる驚異の実験学習は、いわゆる「理科 離れ」の温床であったと思います。  その反省に基づく「ゆとり教育」の方向は、「学力低下」論で大きく左右に 揺れ動き、理科教育の将来をより不確かなものにしています。そのような中で、 第6話「私の好きな木」の取組は理科教育の中で失ってはいけないことを、 的確に捉え実践されていてうれしく思います。益々賛同者・参加者の輪が広 がることを期待しています。  「森林」の方に足場を移しましょう。昨年、誘っていただいて「旅をする チョウ」として有名なアサギマダラの標識調査に参加しました。羽に捕獲地・ 捕獲月日などの情報を記入して放蝶し、再捕獲されることによって長距離移 動の不思議を解明しようという、全国規模の取組です。  アサギマダラは草原に咲くヒヨドリバナの仲間が好きで、吸蜜のためにたくさ ん寄り集い優雅に舞う姿は、その大きさや色彩と相まって、私たちを桃源郷に 迷い込んだような気持ちにさせてくれます。  いくつかの場所を訪れ標識活動をしているうちに、あることに気づきました。 それはこのチョウのいる草原は必ず森林が傍にあるということです。そして、 驚いたとき、雨が降ってきたとき、気温が高すぎたり低すぎたりしたとき、それ に夜寝るときには、森の中に入ってしまうのです。  アサギマダラの草原での活動を支え続けているのは森林だったのです。 第5話「木に登ってはじめて気づいたこと」で「人間はたいがい木が好きなん だって気がする。」と述べておられますが、私たち人間の、都市と森林(あるい は野山)との関係は、そのような関係なのかもしれませんね。 元理科教師 M.F. → 信大農AFC H・N ――――――――――――――――――――――――――――――――― 7.林野庁ホームページの御紹介 http://www.rinya.maff.go.jp/ □記者発表資料 〜プレスリリース  ○第3回「企業の森林整備活動に関する検討会」の概要について(4/13)  ○新生産システムモデル地域の内定について(4/11)  ○平成18年度における緑資源幹線林道事業の期中の評価について(4/11)  ○第28回緑化推進連絡会議の開催について(4/11)  ○2005年木材輸入実績について(4/10)  ○みどりの週間及び緑の募金「全国一斉強調週間」に係る主要緑化行事    につて(4/10) □今月の施策紹介  ○山火事予防!!  ○スギ・ヒノキ花粉に関する情報 □お知らせ  ○平成18年度山村力(やまぢから)誘発モデル事業の公募について  ○「スギ・ヒノキ花粉に関する情報」についてのお詫びと訂正について  ○「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」    について  ○寒波・雪害による災害対策の概要について  ○「森林(もり)づくりと木づかいのお便り」(林野庁メールマガジン)の創刊    について ――――――――――――――――――――――――――――――――― 8.イベントのご案内 会員の皆様からお寄せいただきました情報をご案内させていただきます。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜             第27回清里インタープリターズキャンプ 「インタープリテーション」の技をあなたの仕事や活動に活かす方法教えます! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 【日 時】2006年5月3日(祝)〜5日(祝)[2泊3日] 【開催地】山梨県清里高原 財団法人キープ協会 【対 象】18歳以上一般 【定 員】30名 【参加費】 一般42,000円 、学生38,000円(税込2泊6食) 【申込み】  ハガキ、FAX、E-mail、ホームページのいずれかで  以下の項目をご記入の後、ご送付下さい  1.「第27回清里インタープリターズキャンプ」参加希望   2.お名前(ふりがな) 3.郵便番号・住所 4.電話番号   5.職業(学校名) 6.年齢 7.性別 8.参加の動機   9.何のメディアを通じてキャンプを知ったのか 10.E-mailアドレス  ※過去にキープフォレスターズスクールの主催事業ご参加の方は  その旨、一筆そえてください。 【問い合わせ先】  財団法人キープ協会 キープ・フォレスターズ・スクール  〒407-0311 山梨県北杜市高根町清里3545  担当:鳥屋尾 (とやお)  TEL:0551-48-3795 FAX:0551-48-2990 forester@keep.or.jp  http://www.keep.or.jp/FORESTERS/  ★お申込みをお受けした方には1週間以内に受理通知をお送りします。 (詳細はhttp://www.keep.or.jp/FORESTERS/ip2006.htmをご参照ください) ********************************* 森林環境教育ネットワークメールマガジン 発行者 肱黒直次 編集者 渡邊純枝 佐藤康弘 URL http://www.zenmori.org/feenet/ ********************************* <編集後記>  この春、職場の機構が変わり、私の業務内容もかなり様変わりすることに なりました。そのため、このメールマガジンの担当も、このたび卒業することに なりました。  思えば、このメールマガジンがスタートした頃は「森林環境教育ネットワーク」も 開設されて間もなくだったこともあって、サイトの管理・運営マニュアルとにらめっ こしながら手探りで運営していたことを思い出します。それでも400を越える 個人・団体に会員登録していただいたことは望外の喜びであります。  森林環境教育ネットワークがますます躍動することを期待しつつ、最後のお 礼の言葉と致します。(黒澤) *********************************