*********************************              森林環境教育ネットワークメールマガジン                    第 13 号                  平成17年8月1日 ********************************* □今号の目次   1.「森の子くらぶ」活動の受け入れ可能な施設数について   2.愛知万博の成果を海上の森の未来へ   3.今年の森林環境教育全国シンポジウムは?   4.協同組合の実践活動   5.森林環境教育テキストブックのご紹介   6.林野庁ホームページの御紹介   *********************************  夏本番ですね。非常に蒸し暑い日が続きますが皆様におかれましては、如何 お過ごしでしょうか。  最近は「熱中症」という言葉をよく耳にしますが、昔懐かしい「熱射病」とはどこ が違うのでしょう?そう思って調べてみると、熱中症とは、暑熱環境で発生する 障害の総称で、熱射病はどうやらその一つということなのですね。死亡事例も多 くなっているので要注意です。こまめに水を補給することや、クールビズなど、さ わやかな服装を心がけることも有効な防衛策のようです。めんどうくさがらず、 細かく対応していくことが必要ということでしょうか。夏場の野外教育等では、 意識して対応策を実行していきたいものです。  ● 会員専用掲示板今月のお題は引き続き「学校と森林環境教育」です。    よろしくお願いします。     *********************************  お知らせ  お盆のため、次回のメールマガジン(8月15日号)はお休みします。  次号は9月1日に発行します。 *********************************                                                 ☆ネットワーク会員の登録は8月1日現在 No.354に達しました。 ☆イベント情報   7月15日以降、新たに1つのイベントが登録されました。   詳しくは、ホームページ“イベント情報”まで  1.「森の子くらぶ」活動の受け入れ可能な施設数について  「森の子くらぶ」活動の受け入れ可能な施設とは、以下の要件を充たす施設を指します。 ・森林環境教育に関して安全に入門的な体験活動が行えること ・森林インストラクター等の指導者による体験指導が得られること  林野庁においては、上記の要件を満たす森林総合利用施設について平成12 年より毎年調査を行っています。  調査によると全国47都道府県全てにあり、年々増加傾向にあります。  平成12年:269施設 平成13年:305施設、平成14年:323施設、  平成15年:361施設 平成16年:373施設 森の子くらぶ活動推進プロジェクトは文部科学省と連携して実施していますが (メルマガ3号で紹介しています)その受け皿となる重要な拠点です。活動のフィ ールド探しに困ったような時には是非お近くの施設にアクセスしてみて下さい。 森の子くらぶ活動受け入れ可能な施設は、林野庁ホームページでご覧頂けます。  http://www.rinya.maff.go.jp/kids/park/shisetsu/  2.愛知万博の成果を海上の森の未来へ  平成17年8月20日土曜日15:00〜17:20に愛知万博瀬戸会場瀬戸愛知 県館森の劇場において、「愛知万博の成果を海上の森の未来へ」と題したシン ポジウムが開催されます。瀬戸会場は海上の森の中にあり、里の自然学校等 が催されています。都市近郊としてはまれな自然豊かな森と評価されている海 上の森は、第2次世界大戦後の荒れた状態から森林復元に向けた多くの人の 働きかけの結果、現在の姿になったものだそうです。愛知県は、この海上の森 において「里山学びと交流の森づくり」の取組を進めていますが、このことについ て幅広い立場からの意見・提言を受け、海上の森の保全と活用に活かすことが このシンポジウムの狙いです。パネルディスカッションに加え、林野庁長官による 「森を活かす取組について」と題した特別講演も予定されています。愛知万博の 入場券がないと入れませんが参加費は無料で、事前予約の他に当日枠もあり ます。余裕のある方は瀬戸会場の散策後にでも、お立ち寄りになってみたらい かがでしょうか。 愛知県ホームページに開催案内が出ています。 http://www.pref.aichi.jp/shinrin/satoyama/webpress_happyo_20050719.html 3.今年の森林環境教育全国シンポジウムは?  このネットワーク立ち上げのきっかけとなった昨年の「森林環境教育全国シン ポジウム」は、平成16年10月29日から31日に山梨県の財団法人キープ協会 等で開催されました。今年度については、11月10日、11日にトヨタ白川郷自 然学校で開催することを予定しています。今年は、森林環境教育のこれまでの 取組や活動の集大成を行うとともに、今後の森林環境教育の道しるべとなる 「戦略」を模索するための徹底討論の場にしようという方向で検討が進められて います。現在、企画案を鋭意検討中です。具体的な内容が決まり次第、会員の 皆様にご紹介しますので、今しばらくお待ち下さい。 4.協同組合の実践活動  宮崎県の南部に位置する森林組合、農業法人、漁業協同組合への視察にお 供する機会がありました。各々の協同組合がどのような事業を行っているのかを この目で確認するとともに、協同組合運動の今日におけるあり方を協議しようと の目的による視察です。  はじめは南郷町漁業協同組合、魚価の安値、安定化といった厳しい経営状況 や、担い手対策、漁業資源の劣化など、森林組合と同様な課題と対応について お話を聞くことができました。そのような中で、環境問題へ配慮した取組として、 トウモロコシを原料とした発泡スチロール容器の開発・利用が漁協としてはじめ られ、時代の要請に応えながら事業を展開させていく姿勢をうかがうことができ ました。  次に訪れたのは南那珂森林組合、炎天下の中で参加者全員が伐採現場に赴き、 高性能林業機械による伐採作業を視察しながら、担当者から、材価の低迷とい った厳しい経営環境、これからの森林組合の展望などについて説明していただ きました。参加者は現状の木材価格(スギ、1立法当たり7000円程度)について の説明を受けると、想像以上にあまりに安い価格のためか、驚きの表情で聞き 入っていました。  農業関係については、農事生産法人と農業生産法人を視察、これらの法人は、 後継者問題、遊休農地の増加など地域農業が抱える問題への対応として設立さ れたもので各々の代表者からは、農業への意気込みやそのリーダーシップを 垣間見せながら説明していただいた。  漁業と林業との連携というと、あまりイメージが湧かないかもしれませんが、 森林の荒廃が海の資源の劣化につながるといわれ、漁業関係者による植林活 動が全国各地で行われています。このような流域を介した上下流での連携とい った視点は森林を見る上で新たな視点を提供してくれているように思います。 5.森林環境教育テキストブックのご紹介 プログラム事例:「森の中でバームクーヘンづくり」 13:30 受付開始 14:00 開会式・オリエンテーション 14:30 燃料拾い      落葉広葉樹林に落ちている伐られた材、小枝、落ち葉などを集め、      一カ所に集める。 15:00 おき火づくり      燃料を燃やし、おき火をつくる。 15:30 バームクーヘンの芯づくり      直径5〜10cmくらいの竹を切り出す(用意する)。爆発防止のため、      それぞれの節にキリで穴を空けておく。またヤニをとるため、一度か      ら焼きをしておく。 15:45 タネづくり      バター、ホットケーキミックス、卵、牛乳、小麦粉をよくかき混ぜ、      タネをつくる。 16:00 焼く      タネを竹に均等につけ、最初は直火で一気に表面を固める。あとは      ゆっくり回転させながら焼き、表面に色がついたら再びタネをつけ、      20回ほど焼き重ねる。 16:30 でき上がり      焼き上がったら、竹を抜いてでき上がり。皆でおいしくいただこう。 17:00 最後に雑木林の話を      落葉広葉樹林から出るものを燃料として使うことの大切さを楽しく話す。 17:30 解散 (ねらい)1.落葉広葉樹林のごみ掃除 2.落葉広葉樹林のごみを燃料にする        3.誰もが楽しくできる料理づくり (地球温暖化との関連)落葉広葉樹林の手入れを通して、樹木の健全な育成を 図り、二酸化炭素の吸収・固定を進める。また、落葉広葉樹林から定期的にでる 材、落ち葉などを楽しみながらバイオマスエネルギーとして有効に活用していく。 (事例紹介:ワークショップミュー) 森の中で、森からのおすそ分けをいただいて、みんなでバームクーヘン (Baumkuchen:ドイツ語「木のお菓子」の意)を作って食べるなんて・・・とても素敵 なプログラムですね。五感(特に味覚?!?)をフルに刺激しながら聞く森の話は、きっ と気持ちの深い部分にしっかり刻まれることでしょう・・・?話の内容を忘れてしま ったとしても、森の中でみんなでお菓子を作って食べたという経験さえ忘れないで いてくれたら、十分だと思います。 「森の中でバームクーヘンづくり」は「ふれあい・まなび・つくる 森林環境教育プロ グラム事例集」に紹介されているプログラムの一例です。事例紹介には、この他 にも実施条件、準備する道具、参加者の反応、参考文献など森林環境教育を実 施するにあたってヒントとなる情報が記載されています。 全森連では森林環境教育を行おうとする指導者・企画者の方々に参考にしていた だけるよう、以下の5冊のテキストを刊行しています。 ●ふれあい・まなび・つくる 森林環境教育プログラム事例集   アクティビティとプログラムの事例紹介と森林内活動における安全管理、地球温 暖化と森林環境教育について解説しています。 ●おもい・つどい・始める 森林環境教育プランニング事例集   プログラムを企画・運営する場合のノウハウを各地の事例紹介を交えながら説明 しています。 ●えがき・はぐくみ・ふりかえる 森林環境教育評価・マネジメント事例集   森林環境教育の評価とマネジメントについて解説しています。プログラムをつくり 改善していく上で役立つ視点が盛り込まれています。 ●したしみ・きづき・まなぶ 森林環境教育プログラム事例集2-地方自治体編-   地方自治体の実践事例の紹介とプログラムを実施するうえでのポイントを解説し ています。 ●森林環境教育を始めよう 森林環境教育事例集−事始め編−   森林環境教育に関する疑問について分かりやすく解説したほか、学校の授業、 地域のイベント、環境プログラムなどを例に、森林環境教育プログラムにアレンジす るためのポイントを解説しています。 森林環境教育プログラムを実践されているそれぞれのフィールドで、これらのテキスト が少しでもお役に立てたらと思います。 テキストの詳細・ご注文は: http://www.zenmori.org/hureai/uneisha/unei_program.html 6.林野庁ホームページの御紹介 □記者発表資料〜プレスリリース〜 ○森林・林業の再生に関するプロジェクトチーム第1回会合開催について  ○平成17年緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰について  ○平成17年度第3回水源林造成事業期中評価委員会の議事概要について  ○平成17年度第2回緑資源幹線林道事業期中評価委員会の開催について  ○プロ野球マスターズリーグに対する木づかい応援団の委嘱について □今月の施策紹介  ○ 夏休みはレクリエーションの森へ        ********************************* 森林環境教育ネットワークメールマガジン 発行者 肱黒直次 編集者 黒沢 徹 多田裕一 URL http://www.zenmori.org/feenet/ ********************************* <編集後記>  先週、京都で行われた「ウッドマイルズ」のセミナーに参加してきました。ウッド マイルズは、それよりも先行して世に広まった「フードマイルズ」をヒントにして生 まれてきた指標で、近くの山の木を利用することが環境に優しいということを訴え ることを目的にしたものです。  京都府では、この指標にCO2排出単位を組み込んだ「ウッドマイルズCO2」な る指標を採用して、木材流通の評価及び認証制度の枠組みを作って活動を始め ています。こうした革新的な活動は、今後、日本の木材利用にとってどんな影響 を及ぼすのでしょうか?  今回のセミナーでは、滋賀県で「大津の森の木を使って・・・」をキャッチフレーズ に家作りに取組んでいるグループや、京都府産の木材で家作りを進める「森と住 まい百年の会」や、兵庫県で森林所有者と消費者を直接に結び、自分が山の中 で選んだ立木を自邸の建築材料に使ってもらうという事業を進めている「サウン ドウッド」などからの活発な活動報告もありました。日本全体からみると、まだま だマイナーな動きかもしれませんが、地域材普及が確実に進んでいるように思わ れましたし、ウッドマイルズが上流と下流とを結び、顔の見える関係を支援する指 標であることが強く印象に残るセミナーになったと思います。  筆者の関心から、さらに付言しますと、ウッドマイルズは、木材の流通局面の みを評価する指標であることから、環境指標としてはまだ不十分で、やはり、山 側の「森林経営認証」と合わせることで、環境への配慮という点ではより説得力 を持つものとなると確信いたしました。  森林環境教育の中でも「何処の木材を使うべきか」という点の啓発も重要では ないかと考えた次第です。 *********************************