******************************         森林環境教育ネットワークメールマガジン                  第 9 号               平成17年6月1日    ****************************** □今号の目次  1.<レポート・1> 森と海をつなぐ活動  2.<レポート・2> 環境教育シンポジウム「新・自然学校概論」  3.「田舎暮らしに関するアンケート調査」ご協力のお願い  4.緑の募金公募事業、緑と水の森林基金事業の公募について  5.林野庁ホームページの御紹介 ****************************** 大型連休のため、お休みしていたメールマガジンも、今日から再開です。 休みすぎ?のせいか、正直停滞感のようなものが感じられる気もします。 ネットワーク開設後、約半年が経過したことを契機に、事務局一同、改めて ネットワークの充実に取り組んで参ります。 今後ともお付き合いのほどをお願いします。また、イベント情報や掲示板に どしどし情報やご意見をお寄せ下さい。 トップページの写真もお待ちしております。 ******************************                                                ☆ネットワーク会員の登録は6月1日現在 No.333に達しました。 ☆イベント情報  4月28日以降、新たに7つのイベントが登録されました。 詳しくは、ホームページ“イベント情報”まで  1.<レポート・1>森と海をつなぐ活動「牡蠣の森を慕う会」  「森は海の恋人」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。最近は全国各地 で植林の場に大漁旗がはためく光景がみられるようになりました。宮城県 唐桑(からくわ)町の牡蠣の森を慕う会(代表 畠山重篤氏)は森と海のつな がりに着目した活動に15年以上取り組んでおられます。このほど「立ち上が る農山漁村」に選定されましたのでご紹介します。  気仙沼湾で牡蠣の養殖を行う畠山さんは、よい漁場をつくるためには、 よい川すなわちよい上流の条件が必要であることに気がつき、植林活動を始 められました。年々参加者が増え、現在では千人規模にもなるそうです。この ほか環境教育の受け入れも熱心にやっておられ、海でプランクトンを味わい (実際に海水を飲む)、上流の森で植林を行うといった体験が将来の職業を決 めたという若者も出ているそうです。大学との海と山との関係についての学際 的な研究も軌道に乗りつつあるそうで、今後益々の発展が期待されます。  海と森との関係といえば、間伐材を使った魚礁も各地で設置されています。 魚が木を好むか?どうかは未だ研究段階の面もありますが、循環のモデルと もなるでしょう。 〈畠山さんの活動は5月29日付の毎日新聞にも紹介されています。〉                               (Y.Y)  2.<レポート・2>環境教育シンポジウム「新・自然学校概論」  このシンポジウムは、5月29日に立教大学・キープ協会・日本環境教育フォ ーラムの主催により立教大学で開催されました。開催の目的は、副題に「自 然学校宣言(1996)から10年をふりかえり、これからを考える」とある通り、これ までの自然学校の歩みをふりかえり、その取組を総括するとともに、今後の方 向性を探ることです。また、日本環境教育フォーラムの原点となった清里ミー ティングからは約20年が経過しており、今回のシンポジウムは今後約1年、日 本における環境教育の歩みをレビューし今後の方向性を探る取組の緒として の役割があると紹介されました。以下、その概要をレポートします。長いです が、しばらくお付き合い下さい。 (基調講演)  基調講演を行った日本環境教育フォーラム理事長の岡島氏は、団塊の世代 の大量リタイアにより自然体験を求める人口が数年後には急増する中で、受 け皿の不足を克服し、だれもが気軽に、安く、安全に、楽しく自然体験ができ るようにする必要があること、自然体験は感性豊かで落ち着いた人物を育て ること、今後はこの取組を国民運動的に進める必要があることを語られました。 また、最後に、自然体験を基本とした環境教育は、地球環境問題に対する完 全な回答とはならないまでも、ひとつの方向を示すものとなれるのではないか、 自然体験をキーワードに持続可能な社会の哲学の一端となるものを提案した いとの重要な総括をされました。 (自然学校利用者が見る自然学校論)  次に、自然学校は何を伝えてきたのかをテーマに、自然学校を利用する側の 立場の方々による講演がありました。まず、信州大学教授の平野氏は、自らが 野外教育にかかわってきた中で、行政や学校教育の現状、子どもの実態等を 述べ、最後に、「学力」低下の問題がクローズアップされるなかで、学校で覚え させる知識の量と同じくらい健全な体と心を育てることも大切であり両者は決し て相反するものではない、と発言されたことが印象に残りました。  PCJ代表の中西氏は、環境教育の気付き〜学び〜ふりかえりというプロセス が広告に携わる者として触発を受けたと語られました。ニュージーランド政府観 光局局長の小林氏は、自然学校はビジネスの対象となりつつあるとの認識を語 られました。 (パネルディスカッション)  「自然学校、この10年でできたこととこれから10年のビジョン」をテーマに、日 本の先駆けとなる自然学校の立役者であるホールアース自然学校代表の広瀬 氏、国際自然大学校代表の佐藤氏、キープ協会常務理事の川嶋氏が、コーデ ィネーターである立教大学教授の阿部氏の提示するテーマに答える形式で進め られました。  この10年をふりかえっての現状認識として、小川のようなところから始まったも のが、世の中の変化により、今や我々の存在を問うような大海原を前にしている こと(広瀬氏)、単に体験学習の場を提供する以上の社会的な様々な要請が出 てきたこと(佐藤氏)、CSRを言われる中で企業にも本気の取組がみられるよう になってきていること(川嶋氏)などがあげられました。  続いて今後10年間に予測される変化として、新しい名前と定義を持った活動が 出てくるのではないか(広瀬氏)、自然学校が地域に若者を呼び戻す流れを作る のではないか(佐藤氏)等があげられました。  また、会場の人へのアドバイスとして、ゼロから始めることだけではなく、今皆さ んがいる組織の変革に取り組み、既存のポテンシャルのある企業や行政を変え ていって欲しい(川嶋氏)と呼びかけられたのが印象に残りました。 (感想など)  このシンポジウムには20〜30代の方々の出席が7割くらいを占めており平均年 齢がかなり若かったのですが、今のような経済優先の競争社会の中で、本当に環 境教育(が目的とするもの=持続可能な社会づくり)がこれからの主流になってい くのかという懸念もある中で、それを実現するパワーというのは、今日の出演者に 続いていく若い方々の中から出てくるのではないか、ということを考えたりしました。  いずれにせよ、日本環境教育フォーラムによる20年の総括と今後の方向性を探 る取組がどのような成果を生み出してくるのか、今後の活動が注目されます。 (H.O) 3.「田舎暮らしに関するアンケート調査」ご協力のお願い  愛媛大学・流域森林管理研究室では、「田舎暮らしに関するアンケート調査」を 実施しています。  この調査は現在、山村で増えはじめている「空き家」や「遊休農地」「放棄林地」 の有効活用について研究を進めている藤井多起氏(愛媛大学農学研究科・修士 2回生)が、田舎暮らしを希望する者がどのような考え方を持っているのかを把握 するため、インターネットの利用によりアンケート調査を実施するものです。  「今は町なかに住んでいるけれど、ゆくゆくは自然の中で暮らしたい」、「Iターン やUターンに興味をもっている」など、思い描く農山村での生活や居住条件につい て、率直なご意見をお寄せください。  調査期間は、2005年7月31日(日)までです。  アンケート結果については、流域森林管理研究室のホームページ上で報告され ます。なお、アンケートの回答は研究以外に他用されることはありません。 以上の調査の趣旨にご賛同いただいた方は、ぜひご協力のほど、お願いいたします。 ●流域森林管理研究室ホームページアドレス http://web.agr.ehime-u.ac.jp/~ryuuiki/ (トップページの右上にアンケート調査へすすむ入り口があります) 4.緑の募金公募事業、緑と水の森林基金事業の公募について  社団法人国土緑化推進機構では、平成17年度における両事業の公募を5月1 日から6月15日の間を募集期間として実施しています。「緑の募金公募事業」で は、森林ボランティア活動など、国内又は海外で行う森林整備及び緑化推進の活 動を、「緑と水の森林基金」事業では、森林環境教育活動等、緑・水に対する国民 の認識を深めるための普及啓発活動などに対し助成を行うものです。くわしくは (社)国土緑化推進機構のホームページをご覧下さい。  国土緑化推進機構HP: http://www.green.or.jp/ 5.林野庁ホームページの御紹介 □記者発表資料〜プレスリリース〜   ○第1回農林水産省政策評価会林野庁専門部会の開催及び傍聴のお知らせ   ○第2回 21世紀の森林整備の推進方策のあり方に関する懇談会の概要について   ○平成17年度 第1回緑資源幹線林道事業期中評価委員会の開催について   ○「水と森林委員会(仮称)」の開催について □今月の施策紹介   ○山地災害に備える □お知らせ   ○平成17年度「緑の募金」展開中 *********************************** 森林環境教育ネットワークメールマガジン 発行者 肱黒直次 編集者 黒澤 徹 多田裕一 URL http://www.zenmori.org/feenet/ *********************************** <編集後記> 日本には四季があると言われていますが、私は“五季”だと思っています。 春・夏・秋・冬ではなく、春・梅雨・夏・秋・冬です。 連日の様に雨が続き、ジメジメとしたうっとうしさは、他とは全く違った時期であり、 一つの季節だと思います。  天気予報では、“梅雨前線の影響で・・・”と梅だけに口が酸っぱくなるほど言ってく れています。  大雨による災害も懸念される時期ですが、豊富な森林資源が、豪雨から国民の生 命・財産を守る、巨大なダムだと言うことも、天気予報の時に少しでも言ってほしいと 思います。  ところで、先日、この五季の話を友人にしたら、友人は「いや、やはり四季だ!」と 言います。春・梅雨・夏・秋、そしてまた春だそうです。  確かに、東京には冬らしい冬はないですね。(注:私は東北出身です)  木造住宅は、「夏涼しくて、冬暖かい」と言われていますが、東京は、「夏は暑くて、 冬は熱い」ですね。                                   (Y.T) ***********************************